立夏、夏立てる日。運ばれてくる空気は、どこか熱量を帯びたような色をしてきた。足元に見る花は、原色のように鮮やかな色が多くなった。名も知らない小さな虫を、よく見かけるようになった。あふれるような生命力の季節、太陽の季節。
5月は、風が薫る月。それが自分事として、体感できたような気がした思い出に、いまの景色を重ねる。ほんとうに、気持ちのいい季節になった。
後から振り返って残るのは、アウトプットしたものだけだ。不出来なまま、不完全なまま、発展途上のまま、間違いだらけのまま、傷だらけのまま、走ろう。
2021年、天皇賞・春。福永騎手の見事な騎乗と、それに応えたワールドプレミア。長距離戦の魅力を凝縮したような、素晴らしいレースだった。
木々のざわめきが、耳を撫でていてくれた。新緑の音、薫る風の音。どこまでも、心地よい音。
時に咲くこともあれば、時に閉じることもある。ただ、そこにその花がいたことには、変わりがない。ただ、そこにあなたがいたことには、変わりがない。
ベランダに放置していた鉢植えから、ひとりでに緑の芽が出てきて、紫色の花が咲いた。何のお花か分からないが、「不思議なお花」ということにして見守っている。