随筆
あれは22歳か、23歳の頃だっただろうか。 当時の私は、社会人1年目だった。 父と母を立て続けに亡くしたことで、誰もいない土地で一人暮らしをしていた私は、ワーカホリックに働いていた。 4月に入社してから働き始めて、ちょうど一年くらい経ったころ。 確…
引き続き、ストレッチを続けている。 先週は何かとばたばたして、少しサボり気味だったが、また今週に入って少しずつ。 やはり、終わった後の達成感と爽快感、深く呼吸ができる感じ、そして身体の軽さというのは、気持ちがいい。 身体と会話しながら、ゆっく…
電話というのも、不思議なコミュニケーションツールだ。 相手の顔が見られない分、寄り添おうとする。 目を閉じていると、音や香りに鋭敏になるように。 相手の声色、トーン、間合い、ニュアンス…そういったものから、相手の心情を想像し、慮り、聞き、話す…
悲しさについて、ここのところ考えている。 ひとつ思うのは、何かが悲しいというときは、必ずその対象があるようだ。 恋人と別れてしまい、悲しい。 ドラゴンズが完封負けして、悲しい。 悩みが友だちに理解してもらえなくて、悲しい。 コンサートのチケット…
食べものの世界では、四季折々に触れた食材を大切にする。 いまの時分だと、山菜、たけのこ、新ごぼう、ホタルイカ、などだろうか。 四季のめぐりとともに出回る食材に想いを寄せ、ときに口にするもので四季の訪れを感じる。 スーパーに並ぶ野菜の変化を見て…
さて、断酒して881日。 2年と5か月あまりが過ぎた。 取立てて書くほどの変化もなく、淡々と断酒生活を続けている。 それにしても、だ。 あの2年半ほど前、お酒を断つことを決めた時期。 よく飲みに行っていたし、自宅でもよく飲んでいたものだと思う。 根源…
誰しも、他人のことはよく見えるものだ。 欠点でも、長所でも。 放っておいても目に入ってくる。 あの人は、あのズボラな性格だけ、何とかしたらいいのに。 というような短所は、 あの人のおおらかさに、誰もが救われている。 というような長所と同義でもあ…
サボりながらも、なんだかんだと続けているストレッチ。 以前と変わらず、1セット30分くらいのメニューを、Youtubeを参考に。 相変わらず、お手本のYoutuberの方のように、見事な開脚には至らない。 それでも、終わった後のなんともいえない達成感に惹かれ…
昨日から当ブログの諸々をカスタマイズしております。 より自分らしいブログにするため、独自ドメインを取得いたしましたので、アドレスが以下に変更となっております。 新アドレス:https://oosakinaoto.com/ 今後お気に入りの登録などには上記アドレスでお…
いまから20年以上も前の当時、いまと比べて写真というメディアに記録する手段は、限られていた。 専門知識が必要なごついカメラで撮影し、それを現像するハードルの高さは、なかなかのものだ。 そのハードルを低くしたのが、インスタントカメラの出現だった…
時は流れ、いつしか目の前から消え去っていく。 まだまだ先だと思っていた時間は、いつしか遠い記憶の彼方に押し込められている。 過ぎ去った時は、どれだけ悔いても、いくらお金を積もうが、戻ることはない。 「いま」という時間を、つかまえることができな…
いつもの通り道、ふとしたピンク色に気づく。 いつもと違う、まんまるとした、やわらかな蕾、やさしい色合い。 その木が花を咲かせることすら、意識になかったのに、このふくらみ。 春の色と形は、どこか官能的だ。 ここ数日、寒の戻りなのか、冬に逆戻りし…
息子は、遠いからついてこない、と言った。 もう墓参りというイベントも、退屈な年ごろになってしまったのだろう。 寂しさに敏い娘が、出がけについてくると言ったが、結局はやめておくことになった。 ここのところ、何度かついてきてくれていたので、久しぶ…
その中に大きなエネルギーを秘め、新芽はふくらむ。 春の陽気に誘われて、花は歌い、虫たちは顔を出す。 同じように、人も気温が上がると、縮こまっていた身体も少しずつ伸びてくるようだ。 されど、空は霞がかかったようになり、眠気を誘う。 春の、訪れ。 …
さて、断酒して853日目である。 2年と4か月、まあよくもっているものだと思う。 時に、しとしとと天地を湿らすような霧雨が振ると、断酒をした日のことを思い出す。 あの日も、小雨が降る日だった。 立冬もほど近くなった、霜月のある日。 自宅の近くの川沿…
真夏の強い日差しによって、最も色濃い影がつくられるように。 人生最大の不幸が、時を経ると人生最大の恩恵になるように。 子どもの悪態の裏には、信頼と愛が隠れているように。 ものごとには、すべて表と裏があり、陰陽あわせて世界を形づくっている。 こ…
灰色の世界、という表現がある。 こころが曇ったとき、 痛みとともにあるとき、 あるいは袋小路のようなこころの迷路に入ってしまったとき。 そんなとき、目に映る世界を表現した言葉だ。 目の前に広がっている澄んだ空が、まるでそこには存在しない。 とき…
さて、断酒して843日。 2年と3か月半ほどになった。 考えてみれば、お酒とも20年くらいの長い付き合いをしてきたが、その盟友から離れてもう2年以上になるというのは、感慨深い。 人生の中の時間の比率で考えてみると、お酒を飲んでいた期間と、飲んでいない…
黄色が、目に留まるようになってきた。 路傍の花の色に加えて、白く透明感のあった陽の光の色が、暖色を帯びてきた。 春の訪れ。 そう聞くと、こころはずむことを思い浮かべるが、やはり新しいことへの変化というのは面倒で、時に恐ろしいものだ。 冬の間の…
日々浮かんでは消えていく、うたかたのような、感情たち。 嬉しさ、悲しさ、楽しさ、怒り、喜び、無力感、切なさ、寂しさ、やすらぎ、罪悪感、愛しさ、諦め… あるいは、そうした言葉のラベルを貼ることもできないような、こころの織り成り。 時にそれは天上…
久しぶりに、朝からの雨だった。 いつもの時間に明るさはなく、季節が逆巻きになったようだ。 窓を開けると、雨の匂いが鼻腔をくすぐる。 嗅覚は、どこか記憶を呼び起こす。 嗅覚と記憶を司る期間は、近い場所にあるのだろうか。 におい、香りといったものは…
四季の移ろいの美しさ、あるいは儚さ。 古来から、私たちはそれを詩に、絵に、言葉に託してきたようだ。 しかし、それらを愛でるようになるには、ある程度の歳月が必要に思われる。 路傍に咲く一輪の花や、ほんのわずかな風の表情の変化、あるいは夕陽が染め…
なんだかんだと続けているストレッチ。 1セットで30分弱くらいのメニューを、Youtubeを参考に、淡々と。 なかなかお手本の方のように見事な開脚まで至らないが、それでもいろんな身体の部位を伸ばしていると、気持ちがいいものだ。 やわらかさとしなやかさ…
さて、断酒830日目である。 先日、飲み会の空気がこいしくなったことを書いた。 断酒日記【825日目】 ~飲み会の空気が、こいしく。 - 大嵜 直人のブログ もともと断酒して減っていたのはあるが、感染症対策の下、飲み会や会食という機会が減ったこと…
さて、 先般よりこころ惹かれている「プロ野球チップス」である。 2020年第3弾も終売に近いが、いまは野球日本代表の「侍ジャパンチップス」が発売されており、コレクターには忙しい日々が続く。 そんな折、以前に息子が昆虫採集でお世話になったクワガタ先…
さて、断酒825日目である。 2年と3か月ちょっと。 ふとした思いつきからの断酒も、遠いところまできたものである。 特に体調面などには変化はなく、淡々と断酒を続けている。 しかし、心情的な部分で、ふと。 お酒の席の空気がなつかしく、恋しくなること…
気付けば睦月も終わり、1年ぶりに如月が訪れる。 どこか、吹く北風には寒さの芯のようなものがなく。 明日は、もう節分。 その翌日には、春立てる日、立春である。 時は、いつも滔々と流れていく。 = 流れていく時間を、居場所にできたら。 こころが痛んで…
「ええ、分かりました…キクチと、セイヤですね…ええ、侍ジャパンと、第3弾のヤツも。あればモリシタも、ですね…はい、そうです、こちらは侍ジャパンのオオノとヨシダ、できればサイン入りが…はい、勝手言ってすいません…ええ、こちらこそ。引き続き、よろし…
昨年の夏ごろからストレッチを続けているが、時折サボりながらも、ぼちぼち続いている。 キレイに開脚できるようには全然ならないのだが、一日の終わりにゆっくりと身体を伸ばしながら、静かに呼吸する時間があるのは、いいものだ。 寒い季節、どうしても身…
夢の中なら、空でも飛べる。 外野スタンドからなら、どんな野次でも飛ばせる。 書かなければ、どんな名作でも思いのまま。 でも、 地に足をつけて、実際に手を動かすのは、怖いんだ。 地べたを這いずり回る現実や、 グラウンドでプレーする選手がいかに凄い…