大嵜 直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー見習い。

随筆

車の不具合に、10年という時間を想う冬の日。

「10年ひと昔」と言うけれど。 やはり人も時代も、あらゆることが一回り変わるのが、10年という時間なのだろう。 いまは、情報の伝達、浸透の速さから、もっと短くなっているのだろうか。 = いま乗っている車が、買ってから10年が経った。 18歳で免許を取得…

痛みの記憶、あるいは写真について。

鋭い痛みが、左の親指に走った。 やってしまったと、瞬間的に思った。 調味料のガラス瓶の蓋のプラスチックの部分を、ゴミの分別のため外そうとしていた。 横着をして、手近にあったフォークの先を使って外そうとしたが、思いのほか、その蓋は固かった。 何…

ブランコと無価値観、あるいは罪悪感か。

大寒波が訪れた週末だったが、よく晴れていた。 午前8時の時点で気温はまだ氷点下だったが、晴れていると外に誘われるものだ。 せっかくなのでと、昼過ぎに富士山の遊具がある近所の公園を、息子と娘と訪れる。 午後になって4℃まで気温は上がっていたが、そ…

言葉にする、という強さ。

強さにも、いろんな種類の強さがある。 分かりやすい筋力、腕力といった強さ。 逆境や不運にもめげない、負けない強さ。 初心貫徹、一つの決めたことをやり遂げる強さ。 そのあたりは、誰が見ても分かりやすい。 あるいは、その逆もまた、強さの一つだと言え…

続けていることの恩恵は違和感に気づけること、そしてそれをどうにかしようとしなくなること。

何かを続けていると、わかることがある。 わからないことも、もちろんあるけれど。 それでも、続けているとわかることもある。 多くの場合、それは「違和感」としてやってくる。 続けることは、内省の一部なのではないかと感じる。 = 違和感に気づいたから…

冬と、陽の色。

晴れの日と、 雨の日と、 曇りの日と。 密かに想いを寄せる男子から、どれが一番好きかを聞かれる。 そんな名場面が、アニメ映画であった。 問われた主人公は、確か「曇りの日」と答えたような。 冬晴れの空を眺めながら、そんな甘酸っぱい場面を思い出す。 …

断酒日記【794日目】 ~好きに生きる、という他者貢献

さて、断酒794日目である。 もう日数ではピンとこないくらいになってしまったが、2年と2か月ほどである。 こと断酒生活に関しては淡々としたもので、特記すべきこともないのだが、嬉しいことがあった。 友人でありライフワークカウンセラーであり、かつ断酒…

幼いころの夢を叶えること、叶え続けること。

幼いころの夢を、叶えること。 それは、かくも心を豊かにしてくれるものだと感じる。 どんなくだらないことで、どんな些細なことでも、大人になったいまの自分ができることをしてあげるのは、こころが満たされる。 そしてそれは、次々と循環していく。 童心…

断酒日記【777日目】

さて、断酒777日目である。 7が揃って縁起がよさそうなので、久しぶりに断酒記事を書いてみる。 コロ助の影響も多分にはあるのだが、最近はめっきり会食の機会もなくなった。 馴染みのお店に、食事をしに顔を出すくらいだ。 お酒を飲む習慣というものが…

都会を、車で走る。

実家で暮らしていたころ。 そう、高校生くらいになるのだが。 そのころの私にとって、名古屋市内というのは、大都会も大都会だった。 東京は、もはや外国に近い感覚があったが、名古屋は身近な大都会だった。 どうも、中学生くらいのころの、「名古屋に行く…

「タフさ」ってのも、いろいろあっていいと思いますよ、と彼女は言った。

「……うぅ…」 「もしもし?」 「…うぅ…」 「もしもーし、どうしたんですか?調子悪いんですか?」 「いや…鬼のような二日酔いで…」 「何だ、心配して損した。〇ねばいいのに」 「いや…二日酔いの辛さは、いっそ〇んだ方が楽になるような気がする…って、それは…

ぼんやりとした色。

たとえば、どこかのある土地を訪れる。 もしかしたら、それは、ずっと訪れたかった場所かもしれない。 たとえば、だれかある人と会う。 もしかしたら、それは、とても憧れていた人かもしれない。 たとえば、ある何がしかの体験をする。 もしかしたら、それは…

そこにいる。

そこに、いる。 いつもの川沿い、いつもの夜。 いつもの空に、いつもの月。 そこに、いるのだ。 遠目からは、黄色い傘を広げたようにも見える。 周りの風景から、そこだけ浮き上がるかのような、その一角。 ぼんやりと、どこか霧の中に浮かんでいるようにも…

断酒日記【760日目】 ~ライフスタイルを見直すタイミング。

さて、断酒760日目である。 「2年経つと、どんな感じなの?」 「うーん、視界には入らなくなってきましたね。別の惑星のたしなみ、というか」 先日お酒が好きな方と、会食をしていたときの会話である。 視界に入らなくなったのは確かで、認識のフィルタ…

マスクで相手の表情が分からない中、話しをするのってほんとストレスなんです、と彼女は言った。

「はぁ…なんだかなぁ…」 「どうした、買ってきたビックリマンチョコを開けてみたら、全部ダブりだったみたいな顔して」 「なんですか、それ」 「いや、昔、ビックリマンチョコってのがあってな…」 「知ってますよ、今でもなんか別のキャラクターでコンビニで…

いまではない、いま。

たとえば、初めて通ったはずの道に、既視感を覚えることがある。 いつか、通った道。 あれは、いつ、通ったのだろう。 何の機会に、誰と通ったのだったのだろう。 そんなことを考えるのだが、初めて訪れたはずの土地を、誰かと通ったことがあるはずもなく。 …

目にはさやかに見えねども。

たとえば、以前にとても親しかった友人に、久しぶりに会ったとき。 それまで会っていなかった何年、何十年という時間を飛び越えて、話し込んでしまうときがある。 もちろんお互いに会わなかった時間の分、歳を重ねているのだが、どこか、その当時に戻ってし…

じゃあ「めんどくさい」って感じるから、私も偉大なクリエイターですね、と彼女は言った。

「はあ…」 「どうした、苦手なリコーダーのテストで、自分の番が回ってくる前の小学生みたいな顔して」 「なんですか、それ。アタシはリコーダーと得意でしたけど。あとトライアングルも」 「トライアングルって名前、久々に聞いたな…得意とかあるんか、あれ…

睡眠は、最高の癒し。

あれは小学生の頃だっただろうか。 小学校の図書館で見つけたのだと思う。 「世界のいろんな人たち」だったか、「ギネスブックの記録」だったか忘れたが、とにかく世界中のいろんな変わった人たちの記録が載った本があった。 漫画のような挿絵が半分入ってい…

断酒日記【2年】 〜たいせつなのは、「何をしないか」。

断酒して今日で丸2年になる。 2年前、霧雨降る自宅近くの川の小橋の上で、「なんとなく」決めた断酒がここまで続くとは思わなかった。 川に住むカメに、息子がぽいぽいとエサを投げていた風景を思い出す。 お酒という文化は素晴らしいものだと思うし、いいも…

断酒日記【726日目】 ~はじまりとおわりは、同じ場所。

さて、断酒726日目である。 もうすぐ、酒を断って2周年を迎えると思うと、なかなかに遠いところまできたものだ。 霧雨降る小橋の上で、「なんとなく」決めた断酒が、ここまで続くとは、面白いものだ。 = これまで、断酒の効用、メリットとデメリットなどに…

結局、体験だけが残る。

仙台の友人を訪ねて行ったことがあった。 仮にその友人をナカタとする。 あれは、たしか9月に入った長い夏休みの終わり際だったと思う。 学生だった当時、神奈川県に下宿していた私は、同郷で仙台に下宿していたナカタを訪ねて行った。 予定もなく、暇だった…

雨と音と記憶と。

雨が降ると、音がする。 傘を叩く音。 その音符。 木々の葉に触れる音。 そのざわめき。 土に吸い込まれていく音。 そのやわらかさ。 雨が降ると、音がする。 音がすると、思い出す。 = たとえば、ある音を聴くと、ある種の記憶がありありと思い出されたり…

嫉妬、女へん二つ。

「嫉妬」という漢字は、なぜ両方に女偏がつくのだろう。 女に、疾。 女に、石。 たとえば、「妊娠」は分かる。 広く見れば雌雄同体などの性質を持つ生き物もいるが、ヒト科においては女性にしかできない所業である。 「妊娠」が女偏二つなのは分かる。 だが…

いいじゃないですか、都合のいいように使われても、と彼女は言った。

「いい営業と、そうでない営業の差って、なんだろうな」 「何ですか、突然」 「いや、何となく…」 「どうせ、またボスに何か言われたんでしょ」 「…そういうところ、すごいよな。カンなのか、よく人を見ているのか…」 「うーん、両方だと思います」 「ほんと…

断酒日記【711日目】 ~寂しさを、そのままにしておく。

さて、断酒して711日目。 セブンイレブンである。 もう来月には丸2年になるかと思うと、感慨深い。 あの自宅近くの川の橋の上で「なんとなく」決めた断酒だったが、2年近くも続くとは思わなかった。 息子が、橋の上からぽいぽいとカメに餌のパンを投げていた…

自らの手を使って、身の回りに愛を差し向ける。

家の中は、自分の心理状態とリンクしているとはよく言われる。 深層意識の部分が癒されると、押し入れや物置の中を掃除したくなったりする。 あるいは、その逆も然りで、見えない部分を整理したり掃除したりすると、妙に気分がスッキリしたりする。 時に、自…

不調こそ、我が実力。

雨が上がったので、走りに出る。 濡れた路面に気を付けながら、ゆっくりとしたペースで走るも、どうも身体が重い。 頭の中の感覚との違いに戸惑い、なぜだろう。 体調が悪いわけではなく、睡眠不足でもなく、怪我をしているわけでもなく。 少し走ってから、…

断酒日記【702日目】 ~寂しさという毒、そして薬。

さて、断酒して700日を超えた。 来月には丸2年になる。早いものだ。 久しぶりにお会いした知人と話していたが、「毒がなさすぎる」と笑われてしまった。 曰く、最初から手を出さない人や、病気などからやむを得ず断つ人はいるが、一度どっぷりと嵌ってから両…

ストレッチ日記 ~力を抜いたときに伸びる、では、力を抜くためには。

ストレッチをはじめて、2か月が過ぎた。 人間の習慣とは面白いもので、いったん習慣化してしまうと、やらないと気持ちが悪くなる。 朝起きて顔を洗ったり、歯を磨いたりすることも、同じようなものなのだろうか。 寝る前に、20~30分ほど、深く息を吸い、深…