大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

ものごとが習慣化する際の流れについて考えてみる

私が走り始めて、約1年半くらいになります。

頻度は時期によって増減がありますが、週に半分くらいで1時間ほど走っていますので、ランニングが趣味と言えるくらいには続けられていると思います。

以前こちらの記事で少しお話しさせて頂いたのですが、

自分を変えること - 大嵜 直人のブログ

今日はそれがどうやって習慣化したのか、振り返りながら考えてみたいと思います。

振り返ってみると、習慣化した流れは3つの段階があったように思います。仮にその段階を「守・破・離」とちょっとカッコつけて名付けてみて振り返っていきます。

1.守  ~怖れや自己否定からの行動

私が走り始めたのは、増え続ける体重を何とかしたいと思ったことからでした。35を超えると、そんなに生活を変えていないはずなのに、不思議と増えていくんですよね。体重計に乗らずとも、お風呂の時に鏡で自分の身体を見るのが憂鬱になってきて、さすがにこのままだとマズい、何とかしたい、と。

完全に動機が「〇〇したらイヤだ」、「今の自分が嫌い」という怖れや自己否定からのスタートでした。考えてみると、そういった行動というのは、めずらしくもないのかもしれません。テスト前の勉強だったり、周りがやっているから始めてみた英会話だったり・・・

冒頭にご紹介した以前の記事の通り、結構このネガティブなモチベーションって、初めた当初は結構なエネルギーを呼ぶんですよね。ライオンから逃げる草食動物みたいに。けれど、あるときふっと疲れが出たりします。だいたい3、4か月くらいが多いですかね。

で、そうしたときにでも続けられるように、続いてるうちに仕掛けを打っておくといいわけですよ。

2.破  ~続けるための仕掛け

続けるための仕掛けとして、「目標設定」、「仲間づくり」、「ルーティン化」、「10点でOK」といったことが挙げられます。

「目標設定」、読んでそのままの通りですね。何月までにあと何キロ痩せる、とか、あの大会で何分を切るタイムで走る、とか、何月のTOEICで何点以上取る、とか。目に見える目標を設定し、クリアしていくことに続ける楽しみを見出す仕掛けですね。

「仲間づくり」、仲間といっしょにやると、一人ではサボってしまうところでも続けられます。朝活仲間、ジム仲間、何をするにしても誰かとできることは大きな喜びです。SNSでリアルタイムで同じようなチャレンジをしている仲間を見つけることもできるでしょうし、または今日こんなことをしました、と定期的に投稿したりするのも続けるモチベーションになります。

「ルーティン化」、そのタスクをするタイミングや内容を決めておくと、自動的に継続できます。ここで注意したいのは、無理のない範囲で設定することです。私の場合は走るコースをある程度固定化した方が続けるのには楽でした。

「10点でOK」、毎回100点満点でやろうとするから苦しくなります。ルーティン化とは矛盾しますが、いつもの10分の1くらいのコースでもOK、くらいに考えると楽に続けられます。

もちろん人によって向き・不向きがあります。私はストレングスの資質「目標思考」が下位にいるせいか、「目標設定」は全くダメでした。それよりも、SNSなどでランニングしたことを投稿することで応援してもらったりしたり、ルーティン化したことの方が仕掛けとしては効いたように思います。

 

さて、ここまで書いておいて何なのですが、私の場合はこうした仕掛けで1年ほど続けることができました。

しかし、です。

そこから3週間ほどブランクを作ってしましました。

走ることに飽きたのか、何なのかよく分かりませんが、そんな時期が来ました。

忙しいから?と考えてみたりもしましたが、その前の1年間の間にもっと忙しい期間が確実にあったのですから、どうもそれは理由ではないようです。

そうこうしているうちに、そこで無理に続けようとしなかったところ、あるときまた走りたくなったのです。

走ることが、楽しいから。

3.離  ~楽しいから続けられる

私は今は、夜走るときもあれば、朝走るときもあり、コースはだいたい同じようなコースですが、SNSなどに投稿したりしなかったりします。気が向いた時に、走る感覚を楽しんでいると、何だか続いているようです。

人のモチベーションとは、上げようと思って上げられるものではないように思うのです。それよりも、気付くとそれをしちゃっている、そのことについてワクワク考えてしまっている、そんな状態がモチベーションが高い状態と言えるような気がします。

無理に続けようといろんな取り組み方をしたり、仕掛けをしたりしても、続けられるものは続けられるし、そうでないものはやめてしまいます。私のこれまでたくさんの挫折したチャレンジと同じように。

そう言ってしまうと身も蓋もないようにも聞こえますが、

続けられるかどうかは「やってみないと分からない」

のです。そして、もし何かの取り組みが続かなかったとしても、「向いていなかったことが分かった」ということが分かっただけでも儲けもの、だと思うのです。

だから、習慣化できなかった、続かなかったからといって落ち込む必要もないし、また新しく興味が沸いたことに挑戦したらいいと思うのです。

 

ということで、ランニングに寄せて習慣化する際の流れについて考えてみましたが、「続くものは続くから、いろいろ試してみたほうがいい」という至極当たり前の結論になりました。

新年は何かを始めるにはいいタイミングです。

習慣化する、続けることも大切ですが、ぜひ始めてみただけでOKだという軽さをお持ちになってみてはいかがでしょうか。

どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。