今年は4月に入っても寒の戻りがあったおかげか、桜が長く楽しめましたね
という会話をつい先日までしていたような気がするのだが、気づけば季節は新緑に向かっていく。
行く道で咲き誇る花の色鮮やかさに目を見張ったり、
冬の間は見られなかった植物が顔を出していたり、
空の色と緑のいろが、皐月のそれに変わっていてはっとしたり、
木々の枝の間からは、植物の新芽が出てきていたり、
その時を待つ蕾が、いつの間にか準備されていたりする。
季節のめぐりというのは、いつも完璧な姿を私たちに教えてくれる。
今朝、今年初めて咲いたツツジを見かけた。
1年ぶりの再会に、顔がほころぶ。
日々、世界は奇跡を見せてくれる。
その花を咲かせるもの、
あの陽を昇らせるもの、
その風を吹かせるもの、
あの空の色を変えるもの、
その月の表情を変えるもの、
季節を、めぐらせるもの。
それらがあるということは、神さまなのか仏さまなのか分からないが、偉大なものからの愛が惜しみなくこの地上に届いているとは言えないだろうか。
今日も、世界は美しい。