大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「始める」よりも、「やめる」ということ。

インプットするものが同じなら、アウトプットもまた同じものになる。

同じことをしていたら、同じような結果しか出ない。

結果を変えようと思ったら、行動を変えるしかない。

まずは、その行動をする「余白」をつくらないといけない。

8月1日から「ものがたり」を書き始めたが、どうにも進んでいない。

毎日のブログの下の「書斎」の報告に「執筆中」と書いているけれど、一向に進んでいない。

一つには、締め切りを設定していない、ということもあるとは思う。

そして、設定しない理由も、「好きなこと、やりたいことへの怖れ」なんだろうな、とは思うのだが、今日のテーマはそこではない。

今日書いておきたいのは、新しいことを始めるときに、それにともなう「時間」「労力(エネルギー)」をかけられる配分になっているか?ということだ。

至極当たり前の話しなのだが、一日24時間という時間的な制約であったり、私の体力的な制約であったり、ということろは、気合やヤル気、モチベーションといったメンタル的なものとは異なる、物理法則のように感じるのだ。

30リットルの大きさのキャリーバッグに、120リットルの容量は入らないという、単純な話。

7キロの重量制限のところに、10キロの荷物を持込みできない、というように。

強欲な?私は、それでも、と詰め込もうとするが、それは上手くいかないのは分かり切っているだろう。

バッグがパンパンになってはちきれてしまったり、重量超過で追加料金を払わされたり。

そのようなたとえ話なら分かりやすいのだが、なかなか自分の生活に置き換えて考えると、そのような愚行をしていることに気づく。

何かを始めよう、と決意したところで(それはそれで、素晴らしいことなのだが)、1日が突然30時間になるわけでもない。

ずっと高いモチベーションが保てるわけがない。

こと高いモチベーションというのは、麻薬のようなものであって、必ずキックバックが来る。

大切なのは、この一日、この一時間という日常の積み重ねなのだ。

さて、そうしたときに無理やり何かを始めようとすると、よくやるのは睡眠時間を削ってその時間を捻出しようとしたりする。

その短くなった睡眠時間が自分に合っていれば、それは続けられるのだろうけれど、無理をしているならば、それは身体へのダメージとして返ってきて、やがてモチベーションの低下をもたらす。

定期テストの勉強のように、「この1週間頑張ればいい」というものなら、それでもいいのだろうけれど、私がしたいことは、決してそういうことではない。

ライフワークのデザイン。

一言で表すなら、そのような表現になるのだろうけれど、それに必要なのは「この先ずっと、それを続けられますか?」という問いかけなのだろう。

もちろん、徹夜するほどハマったり、寝食を忘れるほどにワクワクして、何かに夢中になったりすることがあるのは、素晴らしいことだ。

そういった情熱を、ずっと変わらず持ち続けることができる人もいるだろう。

あるいは、そうなれる対象を次々に見つけることができる人もいるだろう。

けれど、どうも私はそうではないらしい。

熾火のように、ずっと消えずに熱を持ち続ける、そんなものに憧れる。

さて、そうしたときに、いまのライフスタイル、生活の時間配分、いろんなことへの力配分のバランスを変える必要があるのだろう、と思う。

単純に、毎日アップしているブログと、某メディア様への寄稿記事をこれまで通り続けるならば、それ以上に「書くこと」に時間とエネルギーを向けないといけない。

それは、いまの日々の24時間の時間配分を変えることを意味する。

もしくは、この毎日のエントリーや寄稿記事を辞めるか、だけれども、それはあまり考えていない。

もっと、「書くこと」に本気になりなさい、と言われている気がする。

「書くこと」のために、何を「やめる」か。

それが、問われているように感じる。

とりあえず、8ヶ月前に「お酒」を手放して、今日まで来た。

新しい手放しの時間、なのかもしれない。 

言い尽くされてきたことだが、何かを「始める」ためには、まず「やめる」ことからスタートしなければならない。

その手に握りしめているものを「手放して」こそ、新しい何かを掴むことができる。

されど、その「やめる」「手放す」ことが難しいのだ。

「始める」「握りしめる」よりも、よっぽどエネルギーを使う。

アタマもカラダもココロも、消耗する。

だから、新しいことを始めることは難しいのかもしれない。

けれど、それだけに、新しいことに取り組んだり、今までと異なることにチャレンジすることには、価値がある。