大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

悩みとは、一番の惚気話。

悩みとは、一番の惚気話である。

人は自分の興味のあることにしか意識を向けない。

言い換えるならば、「何か」に悩むということは、その「何か」について才能があることを示している。

自分以外の誰かにとっては、気にも留めないかもしれない、その「何か」。

それについて悩むことができるのは、紛れもなくその領域に才能があるからこそ。

先日書いたこのエントリー。 

kappou-oosaki.hatenablog.jp

SNSで、「楽しそうだね」とコメントを頂く。

私自身の中では、書く過程の中のしんどさ、辛さを書いたつもりだったのだが、傍から見れば惚気話に近いのか、と妙に納得した。

書くことに興味がない人からしたら、「そんなにしんどいんだったら、辞めりゃいいんじゃないの?」という程度のことなのだろう。

されど、私にとっては悩ましく、しんどいんだけど辞められない、だからどうしよう?と考えてしまうわけだ。

それは、私にとっての書くことが特別なのではなく、誰にとっても同じようなものがあるのだろう。

仕事について悩む人。

健康について悩む人。

お金について悩む人。

愛について悩む人。

旅行の行程について悩む人。

性について悩む人。

人間関係について悩む人。

今週末のマイルチャンピオンシップについて悩む人。

誰しもが意識しなくても、そのことばかりを考えて、悩んでしまう「何か」がある。

その「何か」というのは、どこまでいってもその人だけのパーソナルで個別なものだ。

そしてそれは、その人以外の人にとっては、どうでもいい話なのだ。

だから、惚気話に聞こえる。

ここで、

今週末のマイルチャンピオンシップで人気を集めるであろうダノンプレミアムだけど前走の天皇賞・秋からの臨戦過程での勝ち馬は2009年のカンパニーまで遡らないといけなくてそもそも外厩全盛のこの時代に中3週というローテーションは流行らないとは思うんだけどそれでも中内田厩舎だしアーモンドアイとぶつかる天皇賞よりもこっちが本番だと考えているフシがあるかもしれないけどどうかな?

と私が言っても、「あぁ、楽しそうだねぇ」としか言いようがないだろう。

結局のところ、どれも同じ話なのかもしれない。

他人にとってはどうでもよくて、それでも自分の中では何度も何度も考えて考えて考え尽くさないと、気が済まない悩み。

それこそが、才能の在り処を明確に示している。

その悩みでこれだけ悩めるのは、もしかしたら世界で自分だけかもしれない。

そう考えると、少し笑えて楽になるのかもしれない。

悩み悩み悩み、この身をよじるほどに悩むのは、それについての才能があるから。

それだけは、真実なのだろう。

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日々草。花も悩むのだろうか。