冷たい雨もあれば、暖かな雨もある。
今日の雨は、後者だった。
前日までの冷え込みからすると、雪になってもおかしくないような気がしたが、朝の空気は、どこか暖かかった。
そんな雨に誘われたわけでもないが、熱田神宮にやってきた。
もう新年、迎春という空気でもないが、一応はまだ「松の内」だ。
「松の内」も、1月15日までにする地域もあれば、1月7日までにする地域もあり、いろいろだけれども。
一応、初詣と呼んでも、差し支えないということにしておこう。
「初えびす」の行われる上知我麻神社の境内。
「だいこくさま」の大国主社、「えびすさま」を祀る事代主社に手を合わせる。
曇天の下、静かな境内。
参道は、暖かな雨で濡れていた。
その湿気は、どこか暖かな空気だった。
まだ初詣仕様の本宮に手を合わせる。
初詣だから、ということもなく。
ただ、いつものように、手を合わせた。
「こころの小径」にも参拝することができた。
その暖かな雨に濡れる、南天の実。
その赤さを眺めていると、もう少しずつ暖かくなっていくような錯覚を覚える。
これから大寒に向かうのに、不思議なものだ。
帰路、参道の脇にいらっしゃった。
行きは、そのお声だけが聞こえていたので、お会いできてうれしく。
今年もまた、よろしくお願いします。
やはり、初詣の挨拶をしてしまうものだと思いながら、鳥居をくぐった。