大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー見習い。

降り出した雨。

降り出した雨に、久しい友人に会った感覚を覚えた。

 

この肌にまとわりつくような湿度は、もはや梅雨だ。

一年ぶりの梅雨は、早めにやってきたらしい。

気持ちのいい季節は、あっという間に過ぎてゆく。

それでも、傘を叩く雨の音は、心地よかった。

 

雨の音は、不思議だ。

その一粒一粒の雨音。

雨粒は、記憶を包んだカプセルのようで。

傘を叩いて割れて、その記憶を呼び覚ます。

湿った草の匂いが、あたりに満ちる。

どこかやさしく、懐かしい記憶。

 

水たまり、撥ねた水。

濡れて色の変わった上着。

靴下まで濡れた感触。

青い、傘。

 

雨の日は、どこか懐かしい。

 

澱のように積もった何かを、雨音が流してくれるからだろうか。

 

f:id:kappou_oosaki:20210517212857j:plain