大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

断酒日記【950日目】 ~積み上げは裏切らない。

さて、断酒して950日目である。
なんとなく区切りがいい数字なので、今日はそれに寄せて書いてみようと思う。

断酒を決めた、あの霧雨降る立冬を前にした日から、950日目も経っていると思うと、感慨深い。
2年7か月も続いていると考えると、かなり長い期間続いていることになる。

その数字というのは、積み上げた数字である。
そして、増えたり減ったりする数字ではなく、積み上げていける数字というのは、明確に自己受容を進めてくれるように思うのだ。

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そうはいったところで、断酒に対して何かしているわけではない。

断酒し始めたころは、「今日も飲まないでおこう」と意識して行動していた。
けれど、それもいつしか飲まないのが当たり前になってしまえば、断酒しているという意識もない。
淡々と過ごしているだけで、断酒日数が積み重なっていく。

まあ、当たり前の話ではあるのだが、この「当たり前」を「当たり前」と思わないことがミソだ。
一日一日と、積みあがっていく数字に、すごいなぁ、よくやったなぁ、という情感を貼り付けてみるのだ。
自分で決めたことを守っていて、だんだんとその日数が増えて行って、すごいなぁ、と。

そうすると、数字が増えるごとに、なかなか自分もやるじゃないか、という感じがしてくる。
そうなればしめたもので、いいスパイラルに入っていく。

ここで大切なのは、「当たり前」を「当たり前」と思わないことだ。
自分で決めたんだからとか、誰でもできるとか、大したことじゃないとか。
心の中からそんな声が聞こえてきても、一切聞いてはいけない。

誰がどう言おうと、よくやってると自分が決めれば、それでいい。
そして、日々増えていく、積みあがっていく数字を見て、よしよし、と思えばいい。

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時に、人は積み上げではなく、流れていくものに心を奪われる。

主には他人からの評価などであり、時間の流れとともに変わってしまうものだ。

それを気にするのもいいのだが、一つの軸として、積み上げていく数字を持っておくと、こころのバランスを取る上では、非常に有意義だ。
なにせ、減ることがないというのは、いいものだ。

こんなこと、と自分で思ってしまうことでいい。
むしろ、そう思ってしまうことの方が、他人から見て「よくやっている」と思えることであることが多い。

頑張って会社に行った日数。
家族のためにご飯を作った回数。
営業した日数。
習い事に行った回数。
お客様に接客した回数。
ブログを書いた本数。
読んだ本の数。

どんな小さなことでもいい。
ただ、積み上げていく数字は、それを追うだけで、自分を受容することを進めてくれる。

1だったのが10、20だったのが50…というように、積みあがっていく数字は、それだけで進んでいると感じさせてくれる。

積み上げは、裏切らない。
自己受容を、進めてくれる。