パートナーに「変わってほしい」と感じるとき、それは自分が自分に「変わらないといけない」と感じているときです。
そこで、なぜ変わらないといけないと思っているのかと向き合うことが、大切になります。
1.パートナーに「変わってほしい」と感じるとき
昨日の記事では、パートナーに「変わってほしい」と感じるとき、というテーマでお伝えしました。
パートナーシップと変化2 ~「変わってほしい」は、「変わりたい」? - 大嵜直人のブログ
パートナーシップと変化、というところからのお話でした。
相手に「変わってほしい」と感じるとき、誰にでもありますよね。
自分が変わらなくても、相手が変わってくれたら、一番楽ですから、ある意味でそう感じるのは「依存」の心理の一部、と見ることもできます。
ただ、昨日の記事では「投影」の視点から見てみました。
「相手に変わってほしい」
と感じるということは、それは自分が自分に対して「変わらないといけない」と思っていることの投影である、という見方ですね。
自分が変わりたい。
自分を変えないといけない。
そう強く思っている分、私たちはそれを周りに映し出します。
そうすると、「相手に変わってほしい」という感じるわけですね。
これは、自分に関係性が近しい人ほど、そう強く感じるようになります。
色濃く「投影」するわけですね。
なので、「パートナーに変わってほしい」と感じるときは、「なぜ、自分自身が変わらないといけないと思っているのだろう?」という問いかけに向き合うチャンスなんですよね。
2.自己否定をエンジンにした変化は、うまくいかない
さて、昨日も少し触れたのですが、こうした「自分が変わらないといけない」と思っているとき、それは自分が自分を否定している場合があります。
もちろん、「これをできるようになりたい!」「ピアノが弾けるようになりたい」といったように、ポジティブなものもあります。
ただ、自己否定からくる変身願望は、なかなかしんどいものです。
「こんな自分じゃダメだ」という自己否定って、最初は走れるですが、だんだんと苦しくなってくるんですよね。
それは、「怖れ」や「不安」をエンジンにしているから、といえるでしょうか。
イヤなことを避けるための行動って、エネルギーをすごく使うし、長続きしないんですよね。
これは、なんとなく共感いただけるのではないでしょうか。
「お化け屋敷」に入って、お化けや妖怪から逃げるのって、「そこに入っているときだけ」だからできるのであって、ずーっとそれが続くとしたら、「もういいや…疲れたよ…」ってなっちゃいますよね笑
自己否定から始める変化がうまくいかない理由は、もう一つあります。
それは、自己否定を起点にして、何がしかの行動をしたとして、それが変化をもたらしたとします。
けれども、出発が自己否定である分、そこで変化した後もまた、自己否定はそのままなんですよね。
はじまりと結果は、似たような場所にたどり着く、とでもいいましょうか。
たとえば、「うわ、最近太ったな…こんな自分じゃダメだよな」と思って、ダイエットを始めたとします。
それで〇キロ痩せることができたとしても、「まだまだ、ダメだな」と感じるのって、想像できますよね。
自分が変化したとしても、それを認めることが難しいし、「もう、しんどいし、めんどいからいいや」と、ダイエットをやめてしまったりする。
これ、多くの人が経験されることではないでしょうか。私を含めて笑
自己否定をエンジンにした変化って、なかなか難しいものがあります。
3.変化したかどうかは、問題ではないのかも?
そう考えていくと、「自分が変わらないといけない」と感じるとき、向き合わないといけないのは、「変化したかどうか」ではないんですよね。
それは、「結果」であって、おまけのようなもの。
それを求めると、ラットレースのように、ずっと走り続けないといけなくなります。
これ、私のブログでも、カウンセリングでも、「変わったかどうか」は、あまり重きを置かないんですよね。
変わるときは変わるし、変わらなくても、全然問題ない。
それよりも、その人自身の素晴らしさであったり、価値や魅力を、自分が受け取れることができたら、それで十分ではないのかな、と思うんです。
少々長くなってきましたので、少しまとめてみます。
パートナーに「変わってほしい」と感じるとき、それは自分が自分に対して「変わらないといけない」と思っている投影である可能性があります。
もしそうだとしたら、なぜ自分は変わらないといけないと思っているのか、少し掘り下げてみてもいいのでしょう。
もしかしたら、自分が強烈に自分のことを否定しているのかもしれません。
そうだとしたら、パートナーを変えるよりも、自分を変えるよりも、何よりも必要なのは「自分を愛すること、受け入れること、許すこと」なのでしょう。
(もちろん、自分を愛せるようになる、というのも変化といえば、変化なのでしょうけれども)
そして、もっと掘り下げるなら、「なぜ、そんなにも自分を否定してしまうのか?」という問いかけができます。
「自己否定をやめーや」と言われて、やめられるのなら、誰も悩まないでしょう笑
そこには、何がしかの理由があり、その奥底にはその人の愛が隠れています。
私のカウンセリングで重きを置いているのは、そこです。
自己否定が、悪いことではありません。
誰だって、好きこのんでそうしているわけではないのでしょう。
そこには、「そうせざるをえなかった」理由や、そうした経験をしてきただけなのでしょう。
そうせざるをえなかった、というのは、自分を否定することで、大切な人を守ろうとした、ということが多いものだったりもします。
「そこまでして、大切な人を愛したかったんですね」
カウンセリングでは、そんな言葉をお伝えすることもあります。
その愛とつながることができると、自己否定も自然とゆるめていくことができるのです。
そうした先には、変化もあるのでしょう。
けれど、そこでどんな変化が起こるのかは、誰にもわかりません。
私にも、あなたにも。
ただ、その変化はとても自然なもので、また自分と、パートナーや周りの大切な人の笑顔を増やしていく変化であることは、間違いないのでしょう。
今日は、自己否定と変化について、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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