心理学を学んでいくと、新しい見方を知ることができます。
それは私たちの世界を広げ、自分自身を深く知ることに役立ちます。
けれども、それもあくまで「一つの見方」として、ほどほどにしておくことも、大切です。
何をするにしても、「自分にやさしく」することが、一番大切なようです。
誰かに言いたいことは、自分に言いたいこと
心理学を学んでいくと、いままで見ていた世界の見方が変わることがあります。
もちろんそれは、心理学に限ったことではないのですが。
ただ、自分の心の動きを、「なぜそうなったのか」をうまく説明してくれることは、間違いがありません。
「なぜ、こんなにも頑張っているのに、苦しいのか」
「なぜ、あの人にばかり執着してしまうのか」
「なぜ、うまくいきそうになると壊したくなるのか」
それを、自分の目に映る他人を分析したりすることに使うと、心理学はあまり役には立ちません。
その学んだ視点を、自分自身にフィードバックすると、心理学は生きる上での金脈になりえます。
単純な例でいえば、親しい人に言いたいことがあったとします。
それを「投影」という見方を使うと、その言いたいこととは、実は自分自身に言いたいことであること見ることができます。
「自分のことくらい、ちゃんと自分で決めなさいよ」
「もっと、自分を大事にしなくちゃダメじゃない」
「なんだ、愛想が悪いな、周りが辛気くさくなっちゃうよ」
…などなど、実際に言うか言わないかは別としても、そんなことを言いたくもなる場面、ありますよね、えぇ、ほんと笑
しかし、そこに「投影」の見方を使うと、自分が「そのように」世界を見ている、といえます。
「自分のことも決められない、優柔不断」
「自分をないがしろにしてる」
「(自分は)愛想が悪いんだ」
自分がそう見ているからこそ、他人にそれを映しだすわけです。
だから、何かを言いたくなったとき、「それは、ほんとは自分自身に必要な言葉なんじゃないか?」と振り返ってみることは、非常に自分の生を豊かにしてくれます。
その見方は、自分自身を楽にするか?
誰かに言いたいことは、自分に言いたいこと。
「投影」の見方を使うことは、自分自身の世界を広げてくれるものです。
けれども、そのときに大切な視点が一つがあります。
それは、「その見方は、自分自身を楽にするか?豊かにするか?」という点です。
あ、一つじゃなかったですね笑
多くの人が心理学を学ぶのは、何らかの生きづらさであったり、苦しさであったり、そういったものを解消したいためだと思います。
私自身も、そうでした。
そして、心理学でいろんな見方を学ぶことで、知らない世界を広げていくことができました。
けれども、時に、そこで学んだことを「そのように見ないといけない」とか、「その見方が正しい」としてしまうことがあります。
「なんて頭が固い人なんだ!」と感じたとしても、「いやいや、それは自分自身に対してそう感じているんだよな…」と、すぐにフィードバックしようとしてしまったり。
それで、「そうか、頭が固いのは自分なのか!よっしゃ!」となればいいんです。
けれども、「頭が固い自分は、なんてダメなんだろう…」となってしまうときは、その見方は、いったん横に置いていいんだと思うのです。
それよりも、「あの人、頭が固くて話が通じずに、イヤだったな」と、自分が感じたことに寄り添うことの方が、よっぽど大切になります。
「その見方は、自分自身を楽にするか?」
それは、いつも持っておきたい大切な視点です。
その見方が正しいかどうかよりも、よっぽど大切な視点といえます。
だからこそ、自分にやさしく
少し補足になりますが、そうした自分自身へのフィードバックが、自分責めになってしまうとき。
その根底になるのは、自己否定といえます。
いわば、自分を否定する道具として、「投影」の見方を使ってしまうわけです。
「投影」でなくても、心理学でなくても。
自己否定があると自分責めの道具にしてしまうものです。
自己否定の最たるものは、「自分の感じていることを否定する」ことといえます。
暑い、疲れた、イヤだ、心地よい、ムカつく、愛しい…自分が感じていることを否定するのは、最も単純で、最も強力な自己否定といえます。
人間の、人間らしさを奪うわけですから。
心理学を使って自分自身へのフィードバックをするのは大事ですが、その見方は自分自身を楽にするか?という視点は、それ以上に大切といえます。
その見方をすることでしんどければ、「まあ、そんな見方もあるよね」くらいにしておいた方が、いいのでしょう。
アクセサリーボックスを開いて、「うーん、今日はこのペンダントの気分じゃないなぁ」と感じたら、別につけなくてもいいように。
その見方を採用して、自分が楽になると思えば、それを採用すればいいと思うのです。
ということで、今日は心理学の見方を使うときに重要な視点について、お伝えしました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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