過去のできごとを、どんな見方をするのか、どんな意味づけをするのかは、自分が選ぶことができるものです。
そして、「自分が選んでいる」と意識すると、見えてくるものがあります。
1.過去を変えることと、癒し
昨日の記事では、過去を変えることと癒し、というテーマでお伝えしました。
過去の意味付けを変えていくことは、「癒し」の一部。 - 大嵜直人のブログ
「未来は変えられないけれど、過去は変えられる」、という格言があります。
いまこの瞬間に、未来のことはどうしようもないけれど、過去を変えることはできる、という意味です。
過去、というよりも、過去の意味づけ、と表現した方が正確でしょうか。
起こったできごとの事実は変えられないですが、そこにどんな意味付けや感情を乗せるのかは、変えることができます。
受験した学校に不合格だった、という事実は、ドラえもんでもない限り変えることができません。
(いや、ドラえもんも確か、過去の改変をすることは重大な犯罪になるって言ってたような気がしますが笑)
ただ、その事実に、どんな意味づけをするのかは、変えられるんですよね。
人生最大の挫折と見るのか、それとも、そこから素晴らしい人たちに出逢える契機と見るのか。
その意味づけは、変えることができます。
それは、仕事の失敗や失恋、あるいは生まれた家族なども、すべて同じです。
どんな意味づけをするのかは、私たち自身です。
そして、その意味づけをポジティブな方向に変わることを「癒し」と呼んだりします。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
2.「自分が選んでいる」という意識
さて、こうした「過去のできごとの意味づけ」は、自分が選んでいることを意識するのが、非常に大切なんですよね。
今日は、そんな角度から書いてみたいと思います。
先ほどの例で言えば、「受験で不合格だったことを、あなたの人生最大の失敗にしなさい」と、誰かに強制されているわけでは、ないんですよね。
もちろん、そこにああだこうだ言う、外野の人たちはいるかもしれません。
(外野というか、親とか近しい人の方が、影響は大きいものですが)
けれども、「不合格=失敗」という意味づけをできるのは、自分自身しかいないんですよね。
逆のことを考えてみると、いいかもしれません。
たとえば、オリンピックに出場した選手がいて、その人がメダルを取れなかったとして。
それを、私が「いやぁ、せっかく出場したのに、失敗だったね」と言っていたとしたら…ものすごく、失礼ですよね笑
失敗かどうかを決めるのは、その人自身です。
それを周りの人が成功だ、失敗だと決めつけるのは、傲慢以外の何物でもありません。
それが失敗だったのか、成功だったのかは、その人自身が決めればいい話ですよね。
その意味づけは、その人自身が選べばいいんです。
この「自分が選んでいる」という意識は、過去の意味づけを考えていくときに、とても大切になる考え方です。
誰に強制されたわけでもない。
「自分が」選んでいるんだ、という意識を持つこと。
それを持ってこそ、意味づけをポジティブに変えていくこともできるのでしょう。
3.それを選ぶメリットは、なんだろう?
カウンセリングなんかでも、同じような話題になることは多いものです。
そんなとき、「失敗という意味づけをしているから、悪いんだ」というお話をすることは、もちろんありません。
そこに、いいも悪いも、ありません。
何を選んでもいいし、どんな意味づけをしてもいい。
それは、その人の自由です。
ネガティブな意味づけをしている自分を責める必要は、まったく必要ありません。
でも、もし、その意味づけをしていて苦しいと感じるのであれば、別の意味づけをすることを考えてもいいのかもしれません。
そして、そのときに有効なのが、
「その見方や意味づけをすることのメリットは、なんだろう?」
「その見方をすることで、私は何を得たいのだろう?」
という問いかけです。
あくまでも、「自分が選んでいる」という前提に立つのなら、何がしかのメリットがあるから、得られるものがあるから、それを選んでいるんですよね、きっと。
これ、なかなかヘビーな問いかけで、自分の見たくない面と向き合うことになることだって、あります。
もしかしたら、悲劇のヒロインでいられるから?
自分が被害者でいることで、何もしなくてもいいから?
周りから同情の目で見られるから?
はい、イヤですねぇ、ほんと笑
でも、それをクリアにすることで、見えてくるものがあります。
そのメリットは、「いまの」自分が欲しいものなんだろうか?と問いかけることができるんですよね。
きっと、そのメリットがあるから、その見方や意味づけを選んだと思うんです。
そのとき、そのタイミングでは、それが必要だったから。
でも、それが「いま」の自分に必要かどうかは、ゆっくりと考えてみてもいいかもしれません。
今日は、その見方を「自分が選んでいる」と意識すると、見えてくるものがある、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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