「正しさと幸せは反比例する」と言われます。
自分の正しさを手放していくことは、自分の、そして大切な人の幸せにとって、とても大きな意味を持つものです。
1.意地を捨てて、幸せを選ぶ
昨日の記事では、意地を捨てて、幸せを選ぶ、というテーマでお伝えしました。
カウンセリングでは、実にさまざまな問題についてのお話を伺います。
パートナーシップや夫婦関係での問題。
親との関係、あるいは子どもとの関係といった家族の問題。
愛する人との別れや、その未練。
何がしかの問題に出くわしたとき、私たちは目の前の現実や相手を変えることで、問題を解決しようとします。
言ってみれば、自分の望む形に現実が変わることが、問題の解決であると考えるわけです。
それは、そうですよね。
パートナーの浮気問題だったら、相手が浮気をやめて心を入れ替えてくれることが解決でしょうし、別れた恋人への未練だったら、その別れた相手がよりを戻してくれたら、それが解決ですよね。
けれど、なかなかそういった自分の望む形に現実が変わらないので、しんどいし、苦しいわけです。
一方で、カウンセリングもそうですが、なんらかの形で自分が癒されていくと、状況や現実は何も変わっていないのに、そこから感じることが変わっていきます。
パートナーとの関係はギスギスしたままだし、親は相変わらず過干渉してくるし、あるいは恋人と別れて一人のままかもしれない。
けれども、どこか心は穏やかで、それどころか幸せを感じることができる時間が増えていく。
「あれ…?わたし、バカになっちゃったんじゃない…?」
そんな風に感じられる方もいらっしゃいます。
それは、ある意味でそうなんです。
自分の意地やプライドを捨てて、幸せを選んだともいえるのです。
癒しが進むと、そんな変化が訪れることも、少なくありません。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
2.正しさと幸せは反比例する
意地やプライドを捨てるというのは、言い換えると自分のなかの「正しさ」を手放す、ともいえます。
この「正しさ」が、私たちの幸せや、大切な人との関係性の中では、ものすごく曲者なんです。
一般的には、「正しいこと」というのは、よいこととされますよね。
その反対にあるのは、「間違っていること」ですから、それはそうですよね。
間違っているよりも、正しい方がいい。
けれども、こと心の世界のなかにおいては、この「正しさ」と「幸せ」は反比例するのです。
ここでいう「正しさ」というのは、社会的なルールや法律といった基準のものではなく、自分のなかにある基準です。
私たちは、心のなかで「これはよい」「これは悪い」という、何らかの判断をしています。
それは、自分自身の思考や行動に対してもそうですし、それを周りの人に対しても投影します。
この「正しさ」の基準が激しいほど、生きづらくなるのは、なんとなく想像できますでしょうか。
かつて、プロ野球の名選手で「世界の盗塁王」と称された福本豊さんが、国民栄誉賞を打診された際に、「そんなもんもらったら、立ちションもできんようになる」と、賞を辞退されたという逸話があります。
福本さん一流の辞退の仕方なのかもしれませんが、「さもありなん」と考えさせられますよね。
正しくあろう、立派であろうとすればするほど、それは同時に自分を縛る鎖になってしまうことがあります。
もちろん、正しくあること、立派であることを、意味の無いことだと言ったり、貶めているわけではありません。
それは素晴らしいことです。
ただ、自分勝手な「正しさ」は、自分自身の、そして周りの人の「幸せ」とトレードオフになってしまうことがあることは、心に留めておいてもいいのではないでしょうか。
3.「正しさを手放す」とは
「正しさ」と「幸せ」は反比例する。
だから、「正しさ」を手放していくことが必要になる。
では、「正しさを手放す」とは、具体的にどんなことなのでしょうか。
「正しさ」とは、言ってみれば、自分のなかのでの判断基準です。
なんらかの線引きがあって、この線よりもこちら側はOK、あっち側はNG。
そういった判断を、常にしているわけです。
自分の思考や行動、そして周りの人の言動も、同じですね。
「正しさを手放す」とは、こうした判断基準をゆるめていくイメージです。
その基準のハードルを下げるでもなく、上げるでもなく。
その判断をしている線を、薄墨のようにぼんやりとさせるような感じでしょうか。
「まあ、正しくもあるし、間違ってもいるよね」
そんな曖昧な判断が、増えていくかもしれません。
白黒はっきりつけたい人にとっては、「なんだ、スッキリしないな…」と感じるかもしれませんね笑
ただ、癒されていくと、どちらでもよくなっていくんですよね。
正しいか、正しくないかよりも、自分の、そして大切な人の幸せを選ぶことをできるようになっていく、とも言えるでしょうか。
そこで我慢したり、無理したりしているわけでは、ありません。
ただ、自分が、相手が幸せになれる方は、どちらだろう。
癒しが進むほどに、判断基準に合っているかどうかよりも、そちらを選べるようになっていくのです。
なんとなく、イメージできますでしょうか。
「正しさを手放していく」とは、そんなイメージなのです。

今日は、正しさと幸せは反比例する、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。
※ただいま6月度の個人カウンセリングを募集中となります。
〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。