「コミットメント」とは、ある状況や問題に対して、しっかりと腰を据えて向き合う覚悟のことを指します。
そして「コミットメント」することができると、自分の本質に近づくことができます。
それは、どうやってこの世界に自分を与えようか、と本気で考えるようになるからなのでしょう。
名著「傷つくならば、それは「愛」ではない」(チャック・スペザーノ博士:著、大空夢湧子:訳、VOICE:出版)の一節から。
1.コミットメントとは、あなた自身に真実になるということ
コミットメントをしたとき、私たちは自分自身をふんだんに与えるために、自分の真実である本質や、自分にとって何が本当に大切なのかがわかってきます。
こうした理解は、自分を抑えて不満を言っているところからはおとずれません。
契約書に書かれていたり、だれかに期待されたりということを、はるかに超えて自分自身を与えるところからやってくるのです。
コミットメントによって、自分自身の豊かさと深さがわかります。
ものごとは簡単にやってくるという、そんな最高の自分に出会うのです。
「傷つくならば、それは「愛」ではない」 p.148
2.「コミットメント」と自分らしさ
今日のテーマは、「コミットメント」についてです。
昨日も同じテーマでお話ししましたが、それと少し違った視点をお伝えできればと思います。
「コミットメント」すると、自分の本質に近づく
まずは、「コミットメント」について、おさらいしておきましょう。
「コミットメント」とは、ある状況や問題に対して、しっかりと腰を据えて向き合う覚悟のことを指します。
「この問題から、逃げない」
「この人を、愛しする」
「この仕事を、やり通す」
そんな覚悟を持つことができたとき。
どれだけ困難で、ひどい状況が訪れたとしても、そこに一筋の光を見出すことができます。
そして、いま・ここで・自分が・できることに、すべてを捧げることができるようになります。
そうした態度は、過去への後悔も、未来への憂いも、遠ざけてくれるという、大きな恩恵を与えてくれるものです。
今日の引用文では、そうした「コミットメント」ができると、自分の本質に近づくと言っています。
コミットメントをしたとき、私たちは自分自身をふんだんに与えるために、自分の真実である本質や、自分にとって何が本当に大切なのかがわかってきます。
その相手や問題に対して、何ができるのか。
何を、与えることができるのか。
それを考えるときに、私たちは自分の本質に近づくことができます。
自分らしさは、にじみ出るもの
「自分らしく生きよう」
よく耳にはしますが、どこか漠然とした感じのするフレーズです。
世界に70億人の人がいたら、70億人の「自分らしさ」があると思います。
しかし、いざその「自分らしさ」を表現しよう、言葉にしようとすると、難しいものです。
わたしにとっての、「自分らしさ」とは、何なのか。
その一つの問いが、「コミットメント」であると言えます。
ある問題や状況に、100%の自分で向き合おうとすること。
それは、この世界にどう自分を与えるか、について深く考えさせてくれます。
「どうやって、このイベントを成功させようか」
「どうしたら、この人たちを幸せにできるだろう」
「どうやったら、この人に愛を伝えられるだろう」
それを考え、実行し、そしてまた考え…そうしたプロセスは、確実に自分を磨いてくれます。
義理でも義務でも、誰かに言われたからでもなく。
自分が、それをしたいから。
その人を、喜ばせたいから。
その人の、笑顔を見たいから。
何が、できるのだろう。
それに頭を巡らせていく果てに、「自分らしさ」はにじみ出てくるものだと、私は思います。
繰り返しになりますが、「コミットメント」することは、自分の本質に近づけてくれるようです。
3.「問題」とは、自分の本質に還るためのもの
「問題」が起きる原因とは
さて、このようにして「コミットメント」を見ていくと、「問題」の性質が見えてきます。
「コミットメント」が必要になる状況というのは、何がしかの「問題」を抱えたときだと思います。
このトラブルを何とかしたい…
夫婦関係をもっとよくしたい…
お金の問題を解決したい…
そうした悩みの原因となる「問題」とは、自分の本質から外れたときに起きます。
そして、自分の本質、本来の自分からズレた分だけ、「問題」もまた大きくなるようです。
そうして起きた「問題」は、それまでの自分のやり方では、解決できないものです。
だからこそ、深く悩むんですよね…泣
そこで、「コミットメント」をしていく。
どうやったらこの「問題」を解決できるのだろう?と悩み、考え、そして誰かの助けも求める。
そうしたプロセスの中で、多くの人が自分の本質を思い出していきます。
カウンセリングでは、そうした本来の自分に戻る、お手伝いをさせていただく場面もよくあります。
そう考えていくと、「問題」とは、自分の本質を思い出させてくれる、ありがたいものともいえます。
渦中にあるときは、そんな風には思えないんですけどね笑
何の期待ももたずに、与えたことを思い出す
本書では、引用文のあとに、こんなワークがあります。
何の期待ももたずに、
自分自身を100%与えたと感じたときや、
あなたがわれを忘れたという瞬間を思い出してみましょう。
どんな瞬間が、思い浮かぶでしょうか。
すぐには出てこなくても、大丈夫です。
きっと、いろんな瞬間が、あると思います。
綺麗な石を砂場で拾って、母親に渡した記憶。
スポーツやダンス、音楽のなかでの、陶酔。
空が白むまでかけて書いた手紙を、好きな人に受け取ってもらったとき。
その一つ一つに、あなたの本質がにじみ出ているのだと思います。
あなたは、どんな風にして与える人なのでしょう。
それを考えることは、私たちを実に豊かに、深めてくれます。
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