私たちが何らかの悩みを抱いたとき、実はその「答え」も一緒に持っています。
その「答え」に私たちを導くのは直感であり、それは緩んだときに訪れるようです。
名著「傷つくならば、それは「愛」ではない」(チャック・スペザーノ博士:著、大空夢湧子:訳、VOICE:出版)の一節から。
1.問題を分析することは、解決への抵抗である
「分析」とは全体を小さな部分に解体し、その小さな部分のすべてに答えを見つけだそうとすることです。
思考はつねに事実のあとから起こります。
本当はどんな問題に対する答えも、問題そのものがあらわれた瞬間にやってきます。
ですから、実際は答えを見つけるのに時間を無駄にする必要はありません。
答えを受け入れる勇気さえあればいいのです。
答えは、直感やひらめきというかたちでやってきます。
偉大な発明のほとんどは、夢を見ているような意識の状態のときに、ふっと頭に答えが浮かんで発見されたものなのです。
「傷つくならば、それは「愛」ではない」 p.184
2.「問い」と「答え」は一対である
今日のテーマは、あまり「心理学」には聞こえないかもしれません。
肩の力を抜いて、「そんな考えもあるか」とお読みいただけましたら、幸いです。
本当はどんな問題に対する答えも、問題そのものがあらわれた瞬間にやってきます。
引用文の、この一文。
「言われてみれば、そうだよなぁ」と納得される方も、多いのではないでしょうか。
「どうしたらいいんだろう」と、思い悩んだとき。
ほんとうは、「こうしたい」「こうした方がいい」という「答え」を、私たちは持っています。
けれど、時にその「答え」が、とても怖いものであったりします。
それは、いままでの自分とは、まったく違うあり方だったり。
必死で隠してきた、自分自身の才能に触れなくてはいけなかったり。
あるいは、初めて挑戦が求められるものだったり。
いろんな理由がありますが、その「答え」に私たちは抵抗したりします。
「答え」が分かっているのに、分かっていないふりをしたり、迷っているふりをしたりするのですね。
困ったときに誰かに相談するとき、実は自分の中で「答え」は決まっていて、背中を押してほしいだけだった、ということは、よくある話です。
「答え」を見つけるのが、難しいのではない。
「答え」は、「問い」が設定された瞬間に、やってくるものです。
難しいのは、その「答え」を受け入れることのようです。
答えを受け入れる勇気さえあればいいのです。
こう書かれていますが、それが難しいんですよね笑
だから、誰もが他人に頼るし、カウンセリングで話したりしますし、他の「答え」がないか探したり抵抗するのでしょう。
3.「答え」は直感が導いてくれる
答えは、直感やひらめきというかたちでやってきます。
引用文では、「答え」は直感やひらめきがもたらしてくれる、と言います。
私たちは、「答え」が見つからないとき、思考や理性に頼ります。
考えに考え、四六時中頭を悩ませ、どうにか「答え」を探します。
もちろん、それだけ悩むほどに、大切な「問い」なのでしょう。
けれども、考え抜いて、「答え」が出ることは、あまりないように思います。
というか、「一人で思い詰めても、ロクな結論が出ない」というのは、古今東西を問わず、言われることではないでしょうか。
悩みというのは、いままでの自分のルール、尺度、価値観から外れたことだから、悩むわけです。
それを、いままでの自分の思考で「答え」を見つけようとしても、なかなか見つからないものです。
そんなときは、温泉にでも浸かって、マッサージでも受けて、緩むこと。
身体が緩むことで、解決する問題も、多いものです。
同じように、「話す」こともまた、私たちの心を緩めてくれます。
私たちは、どうしても一人で考えていると、自分の中を思考がぐるぐると堂々めぐりをしてしまいます。
出口がないと、ふんづまって緊張してしまう。
特急電車に乗っていて、お腹がいたくなったら、緊張するのと同じように笑
それは冗談ですが、「話す」ことは、自分の中にあるものを外に出してくれます。
カウンセリングでも、たくさんお話をされた方が、「あ、そういえば!」とご自身で気づくことが多いものです。
からっぽになってスッキリすると、「答え」が入ってくるのでしょうね。
いや、もとから持っていた「答え」に、気づくだけなのかもしれません。
「問い」が設定されたら、同時に「答え」もやってきているのですから。
だから、「答え」が分からなくて悩んだときは、「緩む」ことを意識することがいいのでしょう。
緩む、というのは身体的にもそうですが、話すことで心理的に緩むこともおすすめです。
今日は、私たちの悩みの「答え」の導き方について、書いてみました。
心理学というよりは、経験則のようになってしまいましたが、ご参考になりましたら幸いです。
今日もここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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