自立しているように見えても、その裏側に満たされない依存心がくすぶっている場合があります。
この「自立の依存」の問題と、その癒し方についてお伝えします。
1.自立するために大切な、依存の扱い方
昨日は、自立するために大切な依存の扱い方、というテーマでお伝えしました。
真に自立するには、依存の扱い方が大切になる。 - 大嵜直人のブログ
私たちの心は、依存から自立、そしてその先に相互依存という成長のプロセスを経ていきます。
誰しもが、最初は依存のポジションからはじまります。
自分には何もできないから、誰かなんとかしてほしい、という状態ですね。
ここから、自分でなんでもやろうとする自立へと成長していくことが必要になります。
この自立するときに、自分の依存をどう扱うか、というのが大切なんですよね。
依存時代に傷ついたり、しんどい思いをすると、「依存なんてあかん」「誰かに頼るのはよくないこと」といったように、自分の中の依存を否定してしまうことがあります。
そうすると、誰にも頼れずに孤立したり、他人の依存を許せなかったりと、なかなかしんどいんですよね。
依存は必ずしも悪いものではなく、自立の先にある相互依存は、その字の通り依存であり、お互いに助け合う関係性なわけです。
依存を否定してしまう自立は、かりそめの自立です。
依存を受け入れることが、真の自立には必要なことと言えます。
2.「自立の依存」問題
さて、この依存をどう扱うか問題ですが、ひとつのパターンとして十分に依存ができないと、自分の依存心を隠してしまうことがあります。
なんらかの事情で、子ども時代に甘えたり、頼ったりできなかった、というパターンですね。
たとえば、母親がいつも父親の愚痴を言っていて、その聞き役になっていた。
たとえば、弟や妹が生まれたことで、両親の関心がそちらへ向いてしまい、なかなかかまってもらえなかった。
たとえば、父親が病弱で、子どもの自分の方が世話をする側に回ることが多かった。
たとえば、母親がいつも感情的に怒る人で、自分が家のバランスを取っていた。
…などなど、さまざまな事情がありますが、要は自分が甘えたい、頼りたい、という時期にそれができないと、依存することをあきらめて、自立の側に回ります。
早くに自立しなければならず、自分ことは自分でする、周りの人に与えることばかりしてしまうわけですね。
親からすると手のかからない子、先生から見ると優等生といった評価をされることも、多かったりします。
けれども、依存したい時期に依存できなかった分、依存した欲求はその内面でくすぶり続けるのです。
これが「自立の依存」と呼ばれる問題で、「愛されたい」「甘えたい」という欲求がどこかで爆発したり、「愛してあげるから、私も愛してね」という取引に走ってしまったりします。
それで、相手が同じ分だけ返してこないと、不満を爆発させてしまったりします。
これ、仕事の上ではめちゃくちゃ自立しているけれど、恋愛では依存的になってしまったり、といった具合に出てきてしまったりもします。
3.愛されなかったわけじゃない
この「自立の依存」の問題は、自立に隠れて見えにくいのですが、結構根深かったりします。
本質的には、この依存時代に依存したかった、愛されたかった、という欲求を満たすことが必要なのですが、これを周りの誰かに求めてしまうと、ドツボにはまります。
特に、パートナーにそれを求めてしまいがちですが、なかなかうまくいかないんですよね。
その相手が応えてもらえなかったりすると、「お前もか!」と強く失望しますし、よしんばそれを与えてもらえると、過度に依存してしまい、相手が疲弊してしまうことになったりします。
だから、この満たされない依存心を、誰かに満たしてもらおうとするのは、控えた方がいいんです。
(もちろん、それを求めてしまうのは、仕方ないんですけれどね)
その代わりに、自分自身が「愛を受けとる」ということが、とても重要なアプローチになります。
先ほど書いた、依存できなかった、子ども時代の環境にしても、その周りの人に「愛されなかった」わけでは、ないと思うんです。
ただ、いろんな状況のなかで、形として十分に与えてあげることができなかったかもしれない。
けれども、それは「愛されなかった」ということとイコールではないんですよね。
そこにあった愛を受けとる、ということ。
そして、いま自分の周りにいる人の愛を受けとる、ということ。
それは、とても難しいことかもしれません。
でも、それができると、この自立に隠した依存心が満たされていくのです。
「自立の依存」の問題。
それを癒していくのは、愛を受けとる、ということなのです。

今日は、「自立の依存」の問題と、その癒し方、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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