愛し方というのは、その人の個性、パーソナリティといった、その人らしさが最も出るものです。
それゆえにすれ違いも起こりやすいのですが、自分と相手の愛し方を見つめていくことは、パートナーシップを深めてくれるものです。
1.パートナーシップの終わり
昨日の記事では、パートナーシップの終わり、というテーマでお伝えしました。
パートナーシップの終わり ~いっしょにいることだけが、すべてではない - 大嵜直人のブログ
パートナーシップは、それ以外の対人関係とは一線を画す人間関係と言えます。
それだけに、パートナーシップを通じて私たちが得るものは大きく、またそれを通じて葛藤することも多いのでしょう。
同じように、パートナーシップが与えてくれる喜びと、その苦悩もまた、振れ幅の大きいものです。
その関係がうまくいくように、ありていに言えば、仲良く、愛し合えるように、私たちは努めるものですが、それでも、パートナーシップが終わりを迎えることがあります。
お別れや離婚、あるいは、今生の別れという場合も、あるのでしょう。
そうしたときに、私たちはどうしても原因を探したり、それによって相手や自分を責めたくなるものですが、「そうするほかなかった」という見方も、時には必要なのでしょう。
そうするほかなかった。
そうせざるを得なかった。
そのときの最善を尽くしても、終わりを迎えることは、望ましくないかもしれませんが、現実には起こりますよね。
けれども、たとえ離れ離れになったとしても、パートナーシップは完全に終わるわけではありません。
一緒にいることだけが、すべてではない。
別れたからといって、その関係性がすべて無駄になるとか、壊れてしまうわけでもありません。
そこで築いたパートナーシップは、いまの私に大きな価値を与えてくれるものです。
昨日の記事では、そんな捉え方をご紹介しました。
ただ、出逢えたことが、奇跡なんですよね。
2.愛し方に、その人らしさが出る
さて、今日はそうしたパートナーシップのなかで、意識しておくと役に立つ問いかけをご紹介します。
「わたしは、いつもどんな愛し方をしているだろうか」
人を愛する方法、愛情表現の仕方って、人それぞれです。
百人いれば百通りの、百万人いれば百万通りの、愛し方があります。
もちろん、そのなかには多数派の愛し方もあれば、マイナーな愛し方もあるのでしょう。
ただ、愛し方って、最もその人らしさが出るものと言っても、過言ではない気がします。
その人の個性、パーソナリティ、本質といったものに、最もかかわってくるのが、愛し方なのでしょう。
言葉で愛情を表現する人。
プレゼントなどで形にすることで表現する人。
スキンシップで愛情を伝える人。
稼ぐことが、愛情を示すことと考える人。
…などなど、愛情の表現の仕方は無限にあるのでしょう。
それは、その人の大切にしているものと密接に結びついているものといえます。
どの愛し方が正しいとか、優れているとかは、ありません。
ただ、百人いれば百通りの伝え方、表現の仕方がある、というだけなのでしょう。
そのなかで、自分がどんな愛し方をする人だろうか?と振り返ってみることは、非常に意味のあることです。
自分の愛し方って、ほとんど意識していないんですよね。
息を吐くように、自然にしていることが多いものですから、わざわざ意識することは少なかったりします。
「え?なんで?朝起きたら顔を洗うのは、当たり前じゃない?」とばかりに。
けれど、それってズボラ民にとっては、当たり前じゃなかったりするんですよね笑
自分にとっての当たり前の、愛し方。
それは、どんな愛し方だろう。
それを意識して、リストアップしてみると、自分を知るための手掛かりになります。
3.パートナーは、どんな愛し方をする人だろうか
自分の愛し方がリストアップできたら、次はパートナーです。
「パートナーは、どんな愛し方をする人だろうか」
そんな問いを、考えてみてはいかがでしょうか。
ただ、難しいのは、自分の「愛し方」ではない方法は、なかなか気づかないことなんですよね。
自分の中にない概念は、私たちは気づくことすらできません。
「これはタヌキだ」
と言われても、
「いや、これはただのイヌだから」
とすれ違うようなものでしょうか笑
だから、もしコミュニケーションが取れるのならば、パートナーに確認してみてもいいですし、パートナー以外の誰かの力を借りてもいいと思います。
「彼は、どんな愛し方をする人なんだろう」
すぐに答えが出るものでもないですし、正しい答えがあるものでもありません。
ただ、その問いを常に自分の中に持っておくことで、気づくことがあるはずです。
分かりづらい愛し方をする人がいます。
たとえば、「離れること」で愛そうとする人。
これ、罪悪感が強い人に多いのですが、自分から離れることで、愛を伝えようとする人がいるんですよね。
あるいは、親しい人を亡くしたりした経験がある方は、その傾向があるかもしれません。
それは、近づくことが愛することととらえている人にとっては、「は?なにそれ?何言ってんの?」と思われるかもしれません。
「ギョーザには酢醤油にラー油だ!」と思っている人が、「やっぱりポン酢と山椒だよね」と言われるようなものですから。
(どっちも美味しいですが笑)
どちらが正しいわけではありませんし、相手の求める愛し方をしてあげるがやさしさであり、成熟性であることは、間違いありません。
けれども、
「めっちゃ分かりづらいけど、これはパートナーの愛し方なのかもしれない」
「そのような愛し方しか、できないのかもしれない」
という相手の事情を理解しようとすることは、パートナーシップにおいて、とても重要なことです。
その試みは、めぐりめぐって、自分への恩恵として返ってきたりするのです。
「わたしはいつも、どんな愛し方をしているだろう」
「この人は、どんな愛し方をする人なのだろう」
パートナーシップを深めることのできる、問いかけです。
今日は、パートナーシップの理解、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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