感情を溜め込むと、ロクなことがありません。
けれども、感情を溜め込んでしまうのにも、その人なりの事情があるはずです。
その事情にフォーカスすることもまた、大切なことです。
1.感情を溜め込むと、周りとの関係性を損なう
昨日の記事では、感情を溜め込むと、周りとの関係性を損なう、というテーマでお伝えしました。
感情を溜め込むと、周りの人との関係性を損なってしまう2つの理由。 - 大嵜直人のブログ
感情は、自分ではコントロールできず、湧いては流れていくものです。
それはさしずめ、天気のようなものなのかもしれません。
けれど、その感情を溜め込んだり、抑圧したり、無視したりしていると、周りの大切な人との関係性に悪い影響を及ぼしてしまう、というテーマですね。
勝手に湧き出てくるものを止めるわけですから、それなりにエネルギーを使うわけです。
流れる水を止めようと思えば、すごく巨大なダムが要るように。
あるいは、ものすごくお腹が痛いのを我慢しようとすると、めちゃくちゃしんどいように笑
そうした状態だと、周りの人に気を遣う余裕は、なくなっていきますよね。
自分がいっぱいいっぱいだと、怒りやすくもなるし、視野が狭くなったりしますから。
その状態が続くと、なかなか周りの人との関係性を良好に保つのは、難しくなります。
そして、もう一つの理由が、「投影」の心理です。
自分の感じている感情と、自分のふるまいが不一致を起こしていると、それを周りに「投影」するわけです。
すると、「この人、顔は笑っているけれど、なんか腹の底では怒ってそう」とか、周りの人がそんな風に見えてしまうのです。
そうすると、なんだか周りの人を信用することが、難しくなりますよね。
これらが、感情を溜め込むと、周りの人との関係性を損なう理由でした。
2.感情を溜め込むのにも、事情があるから
このように、感情を溜め込むことによる悪い影響を見てきました。
自分にとっても、周りの人にとっても、よくない影響を及ぼすものでした。
けれど、だからといって、感情を溜め込んでしまうことに対して、「よくないこと」「悪いこと」といったように、自分を責める必要はありません。
このブログでは常にお伝えしていることですが、何か問題があったとしても、それで自分を責めないでほしいんですよね。
犠牲や癒着といった問題があることで、まるで自分が犯罪を犯してしまったように感じる方もいらっしゃいますが、そんなことはしなくていいんです。
むしろ、問題があってしんどいのは自分なのに、その自分をさらに自分が責めるというのは、二重の意味でしんどいですよね。
責められるのが好きな人ならいいんでしょうが笑、そういう人でなければ、自分を責めないでおく方がいいのでしょう。
自分を責めないようにするためには、その問題を抱えた事情にフォーカスしてみることです。
なぜ、いつも犠牲してしまうのか。
なぜ、いつも距離感を縮めすぎてしまうのか。
あるいは、今日のテーマでいえば、なぜ、感情を溜め込んでしまったのか。
そこには、何かやむにやまれぬ事情があるんですよね、きっと。
自分の感情よりも、他人のことを優先した、とか。
自分が言いたいことを言って、相手を傷つけたくなかった、とか。
その人なりの、事情がきっと、あると思うのです。
そしてその事情は、決して非難されることでもないと思うのですが、いかがでしょうか。
3.感情には、時間の概念がないから
だから、感情を溜め込んでしまったとしても、それは自分を責めるにはあたりません。
むしろ、「よく我慢したね、しんどかったよね」とねぎらってあげるくらいで、いいのでしょう。
そして、感情を溜め込んでしまったとしても、時間が経ってもそれを感じることができます。
「感情には時間の概念がない」といわれたりもしますが、そのとき感じ損ねた感情は、時間が経ったとしても、感じることができるのです。
癒しの扉は、いつでも開かれている、とでも表現できるでしょうか。
逆に言えば、だからこそ、何年も前に言われたことを根に持つこともあるでしょうし、そのとき蓋をした感情に、いつまでも振り回されたりもするのです。
ただ、どちらかといえば、救いになりますよね。
そりゃあ、生きていれば、感情を抑えないといけない場面だって、あることでしょう。
溜め込まないと、やってられないことだって、あるのでしょう。
もしそうなったとしても、時間を置いてでも、それを感じられることは、私たちにとって救いといえるのでしょう。
だからというわけでもありませんが、感情を溜め込むとロクなことはないですが、さりとて、溜め込んでしまったことで自分を責めなくてもいいんです。

今日は、感情を溜め込んでしまうのにも、その人なりの事情があるよね、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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