古い価値観を手放していくとき、それを否定するとうまくいかないものです。
「手放し」と同じように、それに感謝しながら距離を空けることが、求められるのです。
1.自分の価値観のルーツを、否定しない
先日は、自分の価値観のルーツを、否定しない、というテーマでお伝えしました。
その価値観は、どこから持ってきたものだろう? - 大嵜直人のブログ
何か問題を抱えたりしてしんどいとき、私たちは自分を変えようとします。
その問題をつくってきた古い価値観や思い込み、観念といったものを手放して、よりよりものにアップデートしようとします。
それはとても素晴らしいことです。
他責にして、周りが解決してくれるのを待つのではなく、自分ができることをしようとする。
依存ではなく、自立した人だからこそ、できることですよね。
ただ、そのときに注意したいのが、その古い価値観を否定しない方がいい、ということです。
「こんな自分ではダメだ」と、いまの自分を否定することは、非常に大きなパワーを生みますが、あまり長続きしないんですよね。
その自分を変えていくプロセス自体が徐々にしんどくなりますし、「がんばっているのに、まだ変われない」と、新たに自分を否定しやすくなります。
たとえ、その古い価値観が、いまの自分には必要ないものであったとしても、それを否定して進むのではなく、それを受け入れ、感謝して手放していくことができると、プロセス自体も楽しくなりますし、変化もまた早いのでしょう。
昨日の記事では、そんなテーマでお伝えしました。
2.「手放し」は、離れるでも否定するでもなく
これは、「手放し」の原則といえます。
私たちが変化するとき、古い自分や古い価値観を手放していく必要があります。
そこでいうところの「手放し」とは、そうした古い価値観をただ捨てたり、否定したりするものではありません。
いちばんわかりやすいたとえでいうと、恋人との別れや、その未練ですよね。
未練があるとき、しんどいものです。
過去にこうしておけばよかった、という後悔や、相手に対する怒りや、いろんな感情に押しつぶされそうになったりもしますよね。
どうしたら、未練を解消し、新しい方向に目を向けることができるか。
その別れたパートナーを手放していくことが、求められるんですよね。
「手放す」とは、その相手を無理やりに忘れることでもなく、嫌いになることでもなく、否定することでもありません。
もちろん、そうしてしまうのが人情ですし、それが悪いことでもありません。
「手放し」の中では、こうした感情を感じきるプロセスがありますから。
ただ、その感情を感じつくした先には、手放した世界があります。
そうしたイメージを持っておくことは、とても大切なことになります。
3.握りしめた手を、そっと開いてみる
手放せていないとき、私たちはその相手に執着しています。
過去を悔いるのも、無理やりに忘れようとするのも、執着の裏表に過ぎません。
執着とは、ずっとその相手の手を握りしめている状態です。
もちろん、物理的にではありません。
心の中で、その相手の手を掴んで、離せない状態が執着といえるのでしょう。
「手放し」とは、そうした手を、そっと開いてみるようなイメージです。
決して、乱暴にその手を離そうとしたりするのでは、ありません。
そっと、その握りしめた手を開いて、距離を開けるイメージです。
お互いが、お互いを客観的に見ることのできるところまで、距離を空けること。
それが、「手放し」のイメージです。
その距離を空けたあと、どうなるかは、自分にも相手にもわかりません。
もう一度、その相手を選び直すこともあるかもしれませんし、お互いに別の道を歩くことになるかもしれません。
ただ、どのような選択になったとしても、お互いに対しては穏やかな感情が残るものです。
たとえ違う道を歩むことになったとしても、相手のことを想うことは変わらないように。
「手放し」とは、そんなイメージなのです。

今日は、「手放し」とは離れるでも否定するでもなく、握りしめた手をそっと開くこと、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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