時候は「秋分」を迎えました。
太陽が真東から昇り、真西に沈む日。
昼と夜が等分されるこの日は、古来から世界各地で特別な日とされてきました。
日本でも、この秋分の前後3日間を「お彼岸」と呼び、先祖供養をする時期ですよね。
彼岸花がその赤さを誇るのも、この時期です。
私の菩提寺の近くには、大きな池のまわりの公園の土手に、彼岸花が咲きます。
今年も、あの赤い花は、秋風に揺れているのでしょうか。
…いや、まだ秋風という感じでもないんですよね。
今日なんか、先日の金曜日なんか、最高気温が35度とかありました。
…え?これ…真夏?
といった感じになる日差しの強さでした。
35度というと、私が子どもの頃の記憶だと、真夏の最も暑い時期に、数日あるかどうか…という最高気温だったように思うのです。
それが、9月の秋分のころになっても、まだ35度とは…
なんだか、常識をアップデートしないといけないな、と思うのです。
七十二侯でも「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」、夏の間によく見られた雷雨が少なくなってくるころとされるのですが、まだまだゲリラ豪雨的に降る日があるように思います。
秋雨、という言葉は美しいと感じるのですが、まだ雨の降り方は「夏」のようです。
夏は、好きなのです。
でも、9月になっても夏のような暑さが続くのは、嬉しくないのです。
それよりも、風情がないと感じてしまうのです。
なぜなんでしょうね。
夏が好きだから、常夏の季候がいいかといえば、そうでもないのです。
もちろん、常夏の季候が好きな人もいるのでしょう。
けれど、私にとっての夏とは、過ぎゆくはかなさと共にあるものなんですよね。
去り際の美しさ。
引き際の美学。
そんなものに、通じるものがあるのかもしれません。
この長く続く暑さには、それが感じられないから、私は不満なのかもしれません。
いや、単に暑すぎることが、イヤなんでしょうか笑
とはいえ、暑さが続いているようです。
これをお読みのあなたさまのお住いのところでも、暑い日が続いているのでしょうか。
どうか、ゆるくゆるく、ご自愛くださいませ。