短所は直そうとしてはいけないし、問題は解決しようとしてはいけない。
その根源の部分の見方を変えることで、それらは短所でも問題でもなくなるからです。
１．自分の短所が教えてくれるもの
昨日の記事では、短所に見える資質の見方、というテーマでお伝えしました。
ギリギリにならないと動けない人が持つ、価値と才能とは？ - 大嵜直人のブログ
ものごとの見方、とらえ方というのは、決して一つではありません。
起こった事実は変わりませんが、その解釈は無限にあります。
そのうちのどれが正解か、というわけではなく、その見方の多様さが、私たちの生を彩ってくれるのでしょうし、豊かにもしてくれるのでしょう。
自分にとっての短所もまた、同じです。
ともすると、私たちは自分の短所を、「よくないもの」「直すべきもの」と考えてしまいますが、それを別の見方でとらえることができます。
そもそも、短所を直そうとしても、なかなかうまくいかないものです。
短所を直そうとしていると、その逆に自分の長所も消えてしまい、自分がのっぺらぼうになったように感じられたりします。
これ、感情も似たようなもので、ネガティブな感情を嫌って抑圧していると、その裏側にあるポジティブな感情も感じられなくなったりします。
寂しい、という感情を感じないようにしていると、つながりや安心感も感じられなくなったり。
悲しい、という感情を抑圧していると、喜びやうれしさを感じられなくなったり。
短所もまた、似たようなものです。
自己肯定の大原則は、「いま、そのままの自分」をまずは受け入れることですから、その短所（と自分が思っている部分）を直そうとするのは、自己否定につながってしまいます。
短所を、「欠けたもの」「足りないもの」として扱い、それをなくそうとするのではなく、「自分のかけがえのない資質」として、とらえてみる。
昨日の記事では、そんなとらえ方の具体例をご紹介しました。
２．問題解決との類似
短所のとらえ方。
これと似たものに、私たちが出会う問題があります。
生きていれば、いろんな問題に出会うものです。
家族やパートナーシップなどの人間関係の問題、お金の問題、仕事やキャリアの問題…いろんな問題に出会います。
こうした問題に出くわしたとき、私たちは「この問題を解決しないといけない」と考えます。
そりゃあ、そうですよね。
私もそうです笑
ただ、その問題が軽微なものであればいいのですが、深い問題であればあるほど、なかなか簡単には解決しないものです。
そもそも問題とは、自分が大切にしているもの、あるいはその価値観が揺さぶられるときに起こるものだからです。
問題が私たちに突き付けてくるのは、
「どうやって、この問題を解決しますか？」
という問いではなくて、
「このままのあなたで、いいですか？」
という問いかけだったりします。
そのように考えていくと、冒頭に申しあげた短所のとらえ方と、非常に似ているものです。
短所を直そうとするのではなく、それを「短所」ととらえないような見方に変えること。
同じように、問題を解決するのではなく、それを「問題」ととらえないような見方に変えること。
それが、真の問題解決です。
「癒しは忘却」という言葉がありますが、真の意味で問題が解決したとき、「あ、そういえばそんなこともあったな」と、気にならなくなっているものです。
それは、問題が問題でなくなった瞬間だからです。
３．変わったけれど、変わっていない
真の問題解決とは、忘却であり、気にならなくなること。
中島みゆきさんの名曲、「時代」の歌詞ではないですが、
そんな時代もあったねと
いつか笑える日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
この歌詞の中にあるような、「笑える日」のイメージでしょうか。
なんか、年代が古くて申し訳ないですが笑
でも、なんとなく、私の問題解決って、このイメージなんですよね。
この意味での問題解決を経たとき。
自分が変わったか？と言われると、よくわからなかったりします。
自分が変わったようにも思えるし、変わってないようにも思える。
強いて言うならば、自分の本質に近づいたような、そんな感覚はあるかもしれません。
本質とは、自分自身の持つ光の部分です。
価値や魅力、才能、ギフトと言い換えられるものです。
その問題を経たことで、そうした光の部分に、気づいていく。
でも、それは決して、急に身についたものでは、ないはずなんですよね。
問題が起こる前から、ずっとあなたのなかに、あったもの。
それに、自分自身が気づくだけなのでしょう。
だから、私はカウンセリングを通して、あなたの持っている、かけがえのない価値や魅力、才能といった部分を、まずはお伝えしていきたいと思っています。
今日は、短所は直そうとしてはいけないし、問題も解決しようとしてはいけない、というテーマにしてお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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