相手を信頼するためには、その相手の言動ではなく、なぜその言動に至ったかという感情面に目を向けることが必要になります。
こうした「感情的理解」について、お伝えします。
1.「信頼」するのは結果ではなくプロセス
昨日の記事では、「信頼」するのは結果ではなくプロセス、というテーマでお伝えしました。
結果よりもプロセスを「信頼」する、ということ。 - 大嵜直人のブログ
「信頼」についてのお話の流れですね。
私たちが陥りがちな「自立」の袋小路を抜け出すために、「信頼」はとても大切な要素になります。
「自立」を手放していくためには、他人を頼ること、任せること、委ねることといった、それまでとは違うベクトルが求められます。
そこでは、自分を、そして他人を「信頼」することが必要になるわけです。
そして、ここでいう「信頼」とは、目に見える結果や相手の言動ではなくて、そのプロセスを信じることを指します。
「信頼していたのに、裏切られた」という言葉は、日本語としては何も間違っていないのですが、ここでいう意味での「信頼」であれば、裏切られることはありません。
自分の望んだ結果が出なかったとしても、あまり望ましくない現実に出会ったとしても、それをプロセスの一部としてとらえることができるからです。
プロセスの一部であれば、そこから自分ができることを探し、行動していくことができます。
真に「信頼」しているとき、裏切られることはないのです。
2.相手を「信頼」するために
このプロセスを信頼する、という考え方。
この形の「信頼」は、いろんなところに応用できるものです。
たとえば、相手を「信頼」する、ということを考えてみたいと思います。
関係性の近い、パートナーをたとえにしてみます。
先に書いた「結果を信頼する」という形であれば、それは相手の言動をそのままに受け止めることを指します。
悪い態度を取ったり、ネガティブな言葉を吐いたり。
そうした言動や態度をそのままに、「あぁ、だから私は嫌われているんだ」と受けとめること。
それが、「結果を信頼する」という形といえます。
そうではなく、先の例の「プロセスを信頼する」ことができていると、少し見え方が変わってきます。
「優しいはずの彼が、こんな悪い態度を取るのは、なぜだろう」
「そこには、何か理由があるのではないか」
「何か、傷つくようなことがあったのだろうか…?」
そうした相手の言動の裏側にある心情に、想いをめぐらせることができます。
それが、「プロセスを信頼する」という形の一つです。
3.感情的に理解する
これは、感情的理解とよばれる、理解の仕方の一つです。
「なぜ、あの人はこんなことを言うのだろう」
「あの人がこんな行動をする裏には、どんなことを感じているのだろう」
そのように、目に見える言動ではなく、その裏側にある感情にフォーカスして、それを理解しようとする心のはたらきです。
もちろん、相手の感情ですから、100%理解することはできないですし、「こうかもしれない」と想像することに留まるだけかもしれません。
けれども、その想像することが、自分と相手の間に架け橋をつないでくれるんですよね。
「もしかしたら、こうかもしれない」
それで、十分なんです。
それで、相手の言動から受けるものが、変わってきますから。
それが、、相手を真に「信頼」するための一歩目です。
しかし、その一歩目は、とても大きな大きな、一歩なのです。
今日は、相手を信頼するための「感情的理解」について、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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