大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

霜降、秋の夜長に内省といたわりの時間を。

時候は「霜降」に入りました。

その字の通り、朝晩の冷え込みによって霜が降りるとされるころです。

私の住んでいる名古屋では、まだ霜は見られませんが、山間部や北国では、霜が見られるようになる季節ですね。

冬が近づいていることを、実感する季節でもあります。

七十二候でも、「霜始降(しもはじめてふる)」。

霜がはじめて降りるころ、というそのままの時候の名前ですね。

氷の結晶である霜ですが、昔は空から降ってくると考えられていたので、「降る」の漢字が当てられているのですよね。

たしかに、霜がある風景は、「降りる」と表現するのが、適当なように感じます。

昔の人の感性というのは、ほんとうに美しいですよね。

 

そういえば、先週はニュースで北海道で初雪の予報が出ていると聞きましたが、ついこの間まで、猛暑猛暑と言っていたはずなのに、季節の移ろいは早いものです。

名古屋では霜はまだ早いですが、それでも、朝晩の気温はずいぶんと下がってきました。

そして、気温よりも秋の深まりを感じさせてくれるのが、昼間が短くなってきたことでしょうか。

「あれ、もうこんなに暗いの?」と感じるほどに、夕方の時間はすぐに暗くなります。

これから冬至に向けて、まだまだ昼間の時間は短くなっていきます。

 

夜の時間が、長くなる。

下がりゆく気温とともに、その変化は人に内省を促すようでもあります。

明るい昼間の時間が少なくなる分、意識が内に向きやすくなるのでしょうか。

それとも、うだるような暑さが過ぎ去って、寒さを感じるようになると、そうなるのでしょうか。

いずれにしても。

秋の夜長は、人に内省を促してくれるようです。

内省、といっても、そんなに難しく考えることもありませんし、また自分を責めたりする必要もないのでしょう。

ただただ、これまでよくやってきたね、とねぎらう時間にできれば、それに越したことはありません。

夏の暑さが異常なほどになってきている昨今、その夏を越したことだけでも、ねぎらってあげていいのだと思います。

よくやってきたよね。

おつかれさま。

がんばってきたよね。

そんな言葉を、秋の夜長に自分自身にかけてみてはいかがでしょうか。

さて、気温もずいぶんと下がってきました。

風邪など召されませんよう、どうぞご自愛くださいませ。