学びは、ときに「正しさ」になり、それは自分自身を責めるものになってしまいます。
そうした「正しさ」よりも、人としてやさしさ、そしてあたたかさを大切にしたいものです。
1.愛が枯れることは悪いことじゃない
昨日の記事では、愛が枯れたと感じたときに必要なこと、というテーマでお伝えしました。
「自分の愛が、枯れてしまった」と感じたときは。 - 大嵜直人のブログ
「自立」の受けとれない問題からの流れでした。
私たちの心は、「依存」から「自立」、そして「相互依存」へという成長プロセスをたどります。
「依存」で自分では何もできない苦しみを味わった反動で、なんでも自分でやろうとする「自立」に移行します。
「自立」は自分でできることが増える反面、いろんな問題を抱えやすくなります。
周りの人が頼れなかったり、孤独や孤立を感じやすくなったり、比較と競争に苦しんだり。
あるいは、周りからの愛を受けとれなかったり。
「自立」の人は、周りの人に与えることは得意なのですが、受けとることができなくなっていきます。
それが続くと、「与えることに疲れてしまった」とか、「こんなことして、何の意味があるんだろう」とか、そんな風に感じてしまうようになります。
愛が、枯れてしまうんですよね。
でも、そこで自分を責める必要は全くないんです。
むしろ、そこまで与えようとした、愛そうとした自分自身を認め、受け入れ、愛してあげましょう、というのが昨日のテーマでした。
2.学びを「正しさ」にしないこと
同じようなことを、以前にも書きました。
カウンセリング・マインドを、届けたい。 - 大嵜直人のブログ
けれど、とても大切なことなので、何度でもお伝えしたいと思っていますので、今日はまた同じことを書きたいと思います。
「またか」と思わず、おつきあいください笑
心理学を学んだりしていくと、どうしてもその見方が「正しい」と思てしまうものです。
いままで自分が苦しんできたことが、「これこれ、こういう原因だったのか!」といったように感じられるほど、それはそうですよね。
これ、カウンセリングを受けたりして、カウンセラーの見立てを聞いたときも、同じです。
「これが、正しい見方だ」と。
新しい知見や知識を得ること自体は、素晴らしいものです。
ただ、気をつけたいのは、あることが正しければ正しいほど、その裏側には「間違っている」「悪いこと」ができてしまいます。
「親との葛藤を癒していけるといいな」ならいいんですが、「親との葛藤がある自分は癒されていないし、悪いこと」という見方になってしまうと、しんどいものです。
せっかく新しく得た見方が、「過去やいまの自分を否定すること」につながるのは…あまりよろしくないですよね。
だって、心理学を学ぶのも、カウンセリングを受けるのも、誰でも「自分がより善く生きるため」のはずです。
それが、自分を責めることに使われてしまったら…それは、悲しいことですよね。
学びを「正しさ」にしないこと。
そして、それで自分を責めないこと。
とても、大切なことだと思います。
3.正しさよりもやさしさと、あたたかさを
どんな自分も、責めるには値しません。
癒されてなかろうが、問題を抱えていようが、どうあっても、です。
それを責めてしまうのが「正しさ」ならば、そんな「正しさ」など、いらないのでしょう。
それよりも、大切なのは、やさしさと、あたたかさです。
人としての、やさしさ。
そして、あたたかさ。
それを、持ち続けていたいものです。
それは、周りの人や世のなかに対してだけでは、ないんですよね。
何よりも大切な、自分自身に対して、そのやさしさとあたたかさを、持ち続けていただきたいのです。
正しさよりも、やさしさを、そしてあたたかさを。
カウンセリングをご提供するなかで、私が最も大切にしていることの一つです。
今日は、「正しさ」よりもやさしさを、そしてあたたかさを、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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