大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

パートナーシップのリーダーシップ ~わたしから幸せになる、ということ

パートナーと一緒に幸せにならないといけないと考えていると、いつしか共倒れになってしまうことがあります。

「自分から幸せになる」ことは、パートナーシップにおいてとても重要なことです。

1.実は同じ感情を共有している?

昨日の記事では、パートナーは感情を共有しあう、というテーマでお伝えしました。

パートナーシップの不思議 ~パートナーは感情を共有しあう - 大嵜直人のブログ

これ、「パートナーとは、お互いに気持ちを分かり合う」ということではないんですよね。

(もちろん、それもパートナーシップのすごく素晴らしい部分です)

どちらかというと、知らず知らず、無意識のうちに、感情を共有しているのがパートナーシップである、という点です。

だから、蓋を開けてみれば同じ感情を感じていた、ということは少なくありません。

たとえそれが、表面上は相手が全く違う態度や言動を取っていたとしても、です。

これが、パートナーシップのとても不思議なところの一つです。

底から出た一本の管でつながっている、二つの水槽のイメージをご紹介しました。

その水槽に入っている水が、感情だとします。

片方の水槽に、青い色を垂らしたら、いつしかその色はもう片方の水槽の水をも染めていきます。

それは、本人たちが気づいていなくても、無意識的にそうなってしまうんですよね。

そして、もし水槽の水があふれそうになっていたら、自分の水槽の水をかき出してあげる(感情を癒し、処理してあげる)と、自然ともう片方の水槽の水位も下がってきます。

自分を癒すことが、パートナーを癒すことにもつながるわけです。

昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。

2.自分から幸せになる、ということ

さて、今日はそのテーマの続きで、パートナーシップのリーダーシップ、というテーマをお伝えしたいと思います。

他人の心を推し量ることのできる人や、感受性の高い人、いわゆるやさしい人、いい人に多いのが、「パートナーと一緒に幸せにならないといけない」という観念です。

もちろんそれが間違っているわけでもありませんし、そういった想いを持つことができるのは、人としてやさしさであると思います。

けれども、その想いが過剰になってしまうと、いわゆる「共倒れ」になってしまうことがあります。

よくあるのが、傷ついたパートナーや、何らかの罪悪感を抱えているパートナーがいると、その相手を助けようとするわけです。

けれども、それがうまくいかないと、「助けられない」ことで自分を責めてしまい、パートナーといることがお互いに苦しくなってしまうわけです。

これ、俗に「罪悪感でつながっている状態」と呼んだりもしますが、癒着の心理と絡んで、非常にしんどい状態になってしまうことがあります。

相手を助けようとすることは、悪いことではありません。

けれども、それを自分が相手の罪悪感のフィールドに降りていってしまうと、ミイラ取りがミイラになってしまう危険があるのです。

パートナーを助ける方法は、自分の身を犠牲にすることだけでは、決してないんですよね。

その方法は無限にあるとは思うのですが、その一つが「自分が幸せになる」、ということです。

3.パートナーを見捨てる恐怖は「ダミー」

自分から、幸せになること。

幸せな姿を見せることで、相手を導く、ということ。

それが、パートナーシップにおけるリーダーシップです。

これ、実はパートナーシップに限った話でもないんですけれどね。

ただ、それが最も顕著に出るのがパートナーシップだったりします。

自分から幸せになる、自分が幸せな姿、楽しそうにしている姿を見せる、というリーダーシップですね。

これ、やさしい人や、相手の気持ちを慮れる人がやろうすると、ものすごく難しく感じるかもしれません。

傷ついたパートナー、罪悪感にまみれたパートナーを、見捨ててしまうような感覚になるからです。

「え、わたしだけが幸せになるって、めっちゃ自分勝手じゃない?」

「自分だけ幸せになるって、冷酷で鬼畜生じゃないの?」

みたいな感覚が出てくることがあります。

でも、最初はそれでいいんです。

鬼畜生でいいんです。

パートナーを見捨ててしまう怖れは、ある意味でダミーです。

罪悪感の狡猾なワナ、と言った方がいいでしょうか。

そこを乗り越えて、自分から幸せになること。

それが、パートナーシップにおけるリーダーシップです。

よく言われますが、パートナーは鏡です。

自分が笑うことができれば、パートナーもまた笑うのです。

昨日の記事でも、パートナーとは感情を共有する、と書きました。

自分が幸せを感じることができれば、必ずその感情はパートナーに伝わります。

自分から、幸せになること。

それが、パートナーシップを円滑にする上でも、とても大切なことなのです。

今日は、パートナーシップのリーダーシップ、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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