何かが足りないと感じるとき、もしそれがあったとしても満足しないものです。
不足感とは、自分の胸のうちにある「寂しさ」を映し出しているものだからです。
1.すでに持っているものに
昨日の記事では、いまの自分にフォーカスすること、というテーマでお伝えしました。
「〇〇があったら」は実現しないから、いまの自分にあるものにフォーカスすることが大切。 - 大嵜直人のブログ
私たちは、よく「〇〇があったらいいのに」、と感じることがあります。
「時間があれば、ジムに行けるのに」
「お金があったらもっと生活に余裕ができるのに」
…といった具合にですね。
けれど、なかなかこの「〇〇」が満たされることは、少ないですよね。
そうしたときに、「願いは叶わない」という見方もできるのですが、少し違った見方をすることもできます。
それは、いまの状況が「自分の望んでいること」ととらえてみる見方です。
カウンセリングのなかでも、よくこうした見方をしたりします。
いま、この自分が置かれている状況が、自分が望んだ状態である、と。
たとえば、ジムに行く時間がないのは、忙しくしていたいから。
なぜ忙しくしていたいのかは、いろんな事情があるのでしょう。
仕事に忙しくすることで、自分の価値を感じていたい。
あるいは、休息を与えないことで、自分を責めていたい。
いろんな見方はあるのですが、それが「自分の望んだこと」ととらえると、「〇〇」があれば、という感情も違った風帰依が見えてくるのです。
昨日の記事では、そんなテーマでお伝えしました。
2.不足感の心理
さて、今日はこうした「〇〇があれば…」という不足感について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
もちろん、先に書いたように「〇〇が無いのが、自分の望んでいること」というのも、一つの見方です。
ですが、今日は「〇〇が無い」と感じる「感情」の方にフォーカスしてみたいと思います。
いわゆる、「不足感」と呼ばれるものですね。
何かが足りない、と感じる。
それは、お金であったり、自分の時間だったり、あるいは、自分の資質や容姿といったものに対して、感じることもあるかもしれません。
こうした不足感は、単にそれがないことが原因というわけでも、ないんですよね。
自分の時間ができたとしても、何か足りないように感じたり。
パートナーができても、どこか満たされなかったり。
何かが「足りない」という感じは、尽きなかったりします。
どこか、自分のなかにぽっかりと穴が空いていて、そこが不足しているような。
それが、不足感の源泉といえるのかもしれません。
3.寂しさを癒すのは、まず内側から
自分のなかに、ぽっかりと空いた穴。
それは、感情でいえば「寂しさ」からくるものです。
「寂しさは人を狂わせる」という言葉がありますが、まさにそうですよね。
「寂しさ」ゆえに、それを紛らわせるために、刺激物やアンダーグラウンドを求めたりもします。
多いところでいくと、お酒やギャンブル、あるいは不倫などもそうですし、ときにはハードな仕事もそれに当てはまったりします。
それくらい、人は「寂しさ」に耐えられないんですよね。
「寂しい」という感情を、直視できないとも言えるかもしれません。
だから、「寂しさ」を感じたくないから、「何かが足りない」という不足感にしておく。
不足感の裏には、こうした「寂しさ」が横たわっています。
では、この「寂しさ」をどのようにしたら、解消できるのか。
たくさんの人とつながれば、感じずに済むのかといえば、そうではありません。
連絡先がたくさんあっても、寂しさは解消しませんし、大勢のパーティーのなかで孤独を感じることも、よくあることなのでしょう。
では、誰かと深くつながることができれば、それを感じずに済むのかといえば、これもまた違うんですよね。
自分の胸のうちに「寂しさ」を抱えたままでは、なかなか他の人と深くつながることが難しいものです。
だから、まずは自分自身からはじめるんです。
またそれか、と思われたかもいらっしゃるかもしれませんが、またこれです笑
自分が、自分とつながっている、という感覚。
自分が、自分の味方でいる、という感覚。
それが、寂しさを癒すのです。
そして、それが癒えていくとともに、不足感を感じることも少なくなっていきます。
「〇〇があれば」という不足感を感じたときは、参考にしていただけますと幸いです。
今日は、不足感は、胸のうちの寂しさを外に映し出している、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。
※ただいま12月度の個人カウンセリングを募集中となります。
〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。