自分を肯定する、受け入れる上で大切なのは、それができない自分も肯定してあげる、という点です。
それは、自己否定をしてしまう自分を、まるっと包み込んでしまうようなイメージです。
1.自分で決めていい
先日の記事では、どれを選ぶのかは自分で決めていい、というテーマでお伝えしました。
選択権は常に自分にあり、何を正解とするかも自分次第という意識を持つことの大切さ。 - 大嵜直人のブログ
心理学を学んでいくと、一見すると正反対に見える解釈に出会うことがあります。
昨日のテーマでは、「自分の周りにイヤな人ばかりが集まってくるときは」というできごとに対しての、解釈でした。
一つの見方としては、その場所が自分に合っていないと教えてくれているのだから、自分にとってふさわしい場所を探してみては?という見方があります。
自分が「イヤだ」と感じることを大切にする、という見方もでもありますよね。
自分を大切にしなさい、とはよく言われることです。
一方で、そのイヤな人が見せてくれているのは、自分が抑圧してきた、隠してきた部分なのではないか?という解釈をすることもできます。
消極的で、いつもネガティブな人に嫌悪感を感じるのであれば、もしかしたら、自分のなかにあるそうした面を映し出しているのではないか、という見方です。
その「イヤな人」を、自分自身の内面の「投影」として見ることで、そうした自分を受け入れるヒントにできるわけです。
「イヤな人」の見せてくれる面を通じて、自分自身の影の部分に気づくことができるわけです。
この二つの見方って、「正反対」に見えます。
一方では、「その場所から離れては?」という見方と、「そのイヤな人と向き合おう」という見方。
「どっちが正しいの?」と感じることもあるかもしれませんが、どちらを正解にするのかを決めるのは自分自身、というのが昨日のテーマでした。
どちらかが間違っている、ということもありません。
その場所から離れて自分にふさわしい場所を探してもいいし、そのイヤな人を通じて自分の内面と向き合ってもいい。
自分が決めた方を正解にする、というイメージでしょうか。
「自分で決めることが大切」とはよく言われますが、そのベースになるのは、自分で決めることを自分に許可することと言えそうです。
そのためには、自分を受け入れること、自分を肯定することが求められます。
逆に言えば、それができてさえいれば、どちらを選んでもいんですよね。
どんな結果が出ようとも、それを自分が受け止められるわけですから。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
2.起きていることは、すべて正しいこと
「起きていることは、すべて正しいこと」
私が心理学を学んでいく中で、そんな金言を知りました。
この言葉自体も、自分をどこまで受け入れられているか、許せているかで、そこから受けるニュアンスが変わります。
自分を受け入れることが、できていないとき。
その言葉は自分を責めているように感じられるか、その反対に、自分を正当化するように感じられるものです。
自分の思い通りにいっていないときは、自分に何か問題があったり、自分が悪いからだと感じられたりします。
反対に、調子がいいときは、「ほら見たことか、自分のやり方が正しいんだ」と感じられたりするのでしょう。
けれど、それはただ目の前に映し出されている影絵に、一喜一憂しているだけのことなのかもしれません。
「起きていることは、正しいこと」
その金言は、そんな風に自分を責めたり、正当化したりするための言葉ではないと思うのです。
そうではなくて、ほんとうの意味で自分を肯定することを、教えてくれているように思うのです。
起こっていることを、ただそのままに受け入れること。
自分を責めるためでもなく、正当化するためでもなく。
見えている現実は、自分が選んだものであり、またそうであれば、それをどう変えていくのかも、自分自身に委ねられている、と。
そして、起こっていることは、すべて自分にとって必要なことなのでしょう。
3.自己否定する自分も、包み込むように
このあたりのニュアンスって、とっても繊細で、難しいですよね。
私も書いていて、今日はちょっと抽象的すぎるかなぁ…と感じておりますが、もうちょっと頑張ってみます笑
自分を肯定すること、受け入れることが大切なことだと言われます。
それは、字面だけを見ると、「自己否定の反対」のように見えます。
けれど、「自己否定はあかん、やめよう」とすると、それをやめられない自分を責めたり、あるいは、変に傲慢になってしまったりします。
自己肯定とは、そのどちらでもないんですよね。
自己否定してしまう自分も、受け入れてあげる。
「それも、まあしゃあないよね」と、見守ってあげる。
自分を否定してしまうことで、自分を責めない(ややこしいですが笑)
それが、真の意味での自己肯定ではないでしょうか。
自分を否定したくなったとき。
その否定したくなった自分を、「それも仕方ないよね」と受け入れるようなイメージを持つことができると、少し変わってくるものがあります。
ご参考にしていただけましたら、幸いです。
今日は、自己肯定とは、自己否定してしまう自分をも受け入れてあげること、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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