大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

見えないところでの春への胎動、あるいは起こらなかったことの幸運について。

今週は、厳しい寒波の週でしたね。

私の住んでいる名古屋でも、雪が降ったり、最低気温がマイナス3℃になったりなど、厳しい寒さの日が続きました。

バリバリに凍った車のフロントガラスを溶かす作業をしていると、真冬だなと感じるのです。

北陸や東北では大雪だったようで、私の知人も青森にいるのですが、数年来ないような大雪だと言っていました。

「カメムシが大量発生する年は大雪が降る」という俗説があるそうなのですが、今年はまさにそれに当てはまるようです。

私のまわりでも、カメムシをよく見ましたから…

 

時候は、「小寒」の中ごろ。

それでもまだ、一番寒いとされる「大寒」の前なんですよね。

ここ数年暖冬が続いていた気がしますが、今年は厳しい寒さの冬なのかもしれません。

それでも、七十二候では「水泉動(しみずあたたかさをふくむ)」。

泉の氷が溶け、動き始めるころとされます。

外気は厳しい寒さの本番ですが、確実に春へ動き出しているようです。

一年で一番寒いころに、「あたたかさをふくむ」という言葉が入るのが、時候のおもしろいところですよね。

 

さて、今朝もいつものルートを散歩して、近所の神社の参拝してきました。

ずいぶん寒さが厳しくなりましたので、家を一歩出るのが億劫になっていますが、なんとか続けています笑

もうお正月の雰囲気も完全に抜けて、平常運転の神社です。

おみくじや破魔矢を扱っていた出店も、撤収していました。

おみくじといえば、伊勢神宮にはおみくじが無いそうです。

それは、参拝できたこと自体が「大吉」なので、おみくじを引く必要がないからとのことなんですが、それを聞いたときに「なるほどなぁ」と思ったことを覚えています。

いまでこそ誰でも参拝できますが、移動が制限されていた江戸時代などは、気軽に行ける場所でなかったのでしょうから、さもありなん、です。

 

それにしても、毎日参拝していると、「今日ここに来られてよかった」と感じます。

最近は感染症も流行ってますから、体調を崩していたら来れないわけですし。

あるいは、健康に問題がなかったとしても、大雪が降ったり、何かトラブルがあったりして来れないことだって、あるのでしょう。

そう考えると、起こったことを過大評価して、起こらなかったことを過小評価してしまう傾向って、ありますよね。

変なことを言えば、「きょう、隕石が振ってこなくてよかった」みたな。

それは、ちょっと大げさですかね笑

けれど、宝くじに当たるような、そんな幸運は起きなかったとしても。

それと同じくらい、「起こらなかった」幸運もあるのかもしれません。

「水泉動」にあるように、この厳しい寒さのなかでも、春への胎動がはじまっているようですから。