自己否定から自分を変えようとしても、変わった自分をまた否定してしまうものです。
大切なのは、自分自身をどう見るかであり、その見方がポジティブに変化することを「癒し」と呼びます。
1.仮面をつけてきて得られたもの
昨日の記事では、仮面をつけて生きてきたことで得られたもの、というテーマでお伝えしました。
仮面をつけて生きてきたことで、得られたもの。 - 大嵜直人のブログ
問題が起きるタイミング、というお話からの流れでした。
私たちは、本来の自分から離れてしまったとき、問題に出くわします。
本来、周りの人と調和して、一緒に大きなものをつくっていける力を持っている人が、自分一人だけでがんばろうとしたり、誰かと競争してしまったりしていると、しんどくなりますよね。
自分のアイデンティティを揺るがすような問題であればあるほど、それは「あんた、本来の自分から離れちゃっているよ」と教えてくれているものです。
さて、本来の自分から離れて、仮面をつけて生きてしまうのは、誰しもが経験していることだと思います。
それは、時に生きづらさにつながるのですが、その仮面をつけてきた自分の扱い方には、注意が必要というのが昨日のテーマでした。
その仮面をつけてきた自分を、自分自身が否定したり、ダメ出ししたりしてしまうと、余計にしんどいですよね。
だって、そうやって仮面をつけて生きるほか、なかったんでしょうから。
そうせざるを、得なかった。
そうなのに、その自分を否定してしまうのは、しんどいものです。
それよりも、仮面をつけて生きてきたことで、得られたものにフォーカスした方が、よっぽどいいのでしょう。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
2.自己否定からの変化は長続きしない
これは、カウンセリングにおいても本質的なテーマですので、今日はもう少し掘り下げてみたいと思います。
何がしかの生きづらさを感じたり、何か思い通りにいかない不満があったりすると、それを「いまの自分が悪い」という見方に結びつけてしまいがちです。
いまの自分、ひいてはこれまでの自分を否定して、前に進もうとすることは、ある意味で簡単です。
ほら、あるじゃないですか、会社やチームなんかの組織で、トップや管理者が変わったときなんかに、よく聞きませんでしょうか。
「前任の課長の進め方は、まるでダメだった。全部一新するぞ」
「前の監督のやり方では勝てない。新しいやり方に変える」
よくありますよね。
短期的には、それで結果が出ることも、あるのでしょう。
「悪者」をつくるというのは、ある意味で結束力を高めるものだったりします。
けれども、私たちの心というのは、それほど単純ではないんですよね。
誰かを悪者にして責めるとき、その刃は同時に自分自身に向きます。
誰かを責める罪悪感を、抱えることになります。
その罪悪感から動けなくなったり、自分が責められる怖れを抱えてしまったりすることは、よくある話です。
自分自身を変えていくときでも、同じです。
いまの自分、ひいてはそれをつくってきた過去の自分を否定して動くことは、短期的には頑張れるかもしれませんが、なかなか長く続かないものです。
なぜか。
根源的な自己否定が自分の中にあるわけで、新しい自分になったとしても、その自分を否定的に見てしまうからです。
3.癒しとは見方がポジティブに変えること
自己否定からの変化は、長続きしない。
いまの、そしてこれまでの自分自身を否定して変わったとしても、その先で出会う自分自身を、また否定してしまうだけです。
それよりも、自分自身を否定している見方自体を、変えていくこと。
それが、真の意味での「癒し」です。
「癒し」とは、ものごとの見方がポジティブに変わることを指します。
過去のできごとを変えることは、できません。
ただ、そのできごとに対しての見方や解釈は、変えていくことができます。
仮面をつけて生きてきたことが、何の意味もない、ただの無駄な、苦しい時間だったのか。
それとも、自分にとって必要なプロセスであり、その道中で得られたものもたくさんあったのか。
その見方が自分にとってポジティブに変わることが、「癒し」です。
その変化は、誰かに与えられるものでもありませんし、強制されるものでもありません。
ただ、自分自身で気づいていくだけのものです。
そして、その「癒し」の力とは、誰にでも備わっているものでもあるのです。

今日は、自己否定から変化するよりも、自分の見方をポジティブに変えること、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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