大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

春立てる日、また新たな道を。

今日は、立春。

暦の上では、もう春のようです。

今朝は朝の冷え込みもそれほどではなく、季節の移り変わりを感じさせます。

それでも、まだまだ寒いものは寒いですけれどね。

七十二候では、「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」。

暖かい春の風が、冬のつめたい氷を解かすころ。

「東風」というと、「こち」と読んだりもしますが、それを「はるかぜ」と読ませ、「解凍」を「こおりをとく」と読む。

なんとも美しく、なんども読み返したくなる、私の好きな七十二候の名のひとつです。

朝の日差しを浴びて、いつもの散歩道を。

差し込む日差しに、ひとつ芯が入ったような、そんな感じがします。

小さいころ、2月というと、どうも寒くてイベントも少なくて、あまり好きではなかったのですが、歳を重ねるごとに、この時期のよさが身にしみて感じられます。

ほんのわずかな変化の中に、春の気配を感じる。

それは、この時期にしか味わえない、大きな喜びのようです。

いつもの散歩道を通って、いつもの神社へ。

また、新しい春がやってきました。

今日も、ここに来れたことのご報告と、御礼を。

空の青さにも、力強さが。

心地よい空気を、たくさん吸って。

そういえば、今年の立春は2月4日。

去年が2月3日だったイメージがあったのですが、日付で決まっているわけではないんですよね。

調べてみると、地球と太陽の位置で決まるそうです。

地球が太陽を1周する周期が、365日ぴったりではなく、6時間ほどのずれがあるので、それが影響しているそうです。

うるう年も、そこからきていますよね。

6時間のずれという、不完全さ。

それもまた、面白いものです。

帰り道、今年初めての梅の花を見つけました。

少し前まで、固い蕾だったのに、もう小さな花を咲かせていました。

寒い冬の日を乗り越え、こうして花を咲かせる。

耐雪梅花麗(雪に耐えて梅花麗し)。

そんな言葉が、思い起こされます。

不完全なようでいながら。

それでも、この目に映る世界は、完全なようです。

春立てる日。

旧暦の、新しい始まりの日。

また、新たな道を、歩いていきたいと思います。