大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

芒種、どこかやさしさを残す空の色に。

6月、水無月に入りました。

時候は、「芒種(ぼうしゅ)」の初めころ。

「芒(のぎ)」とは、稲などの穂先にある針のような突起を指すそうで、穀物の種まきや麦の刈り入れの時期とされます。

早いところでは、梅雨入りする地方もあり、徐々に雨の日が増えていく時期でもあります。

七十二侯では、「蟷螂生(かまきりしょうず)」。

その字の通り、カマキリが生まれる時期とされます。

子どもの頃、よく公園でカマキリを捕まえたりしていましたが、けっこうカマに挟まれると痛いんですよね。

 

さて、梅雨入りのころではあるのですが、今週はまだ5月の心地よい風の名残が感じられる一週間でした。

5月の下旬に蒸し暑く感じる日が数日あり、「もう梅雨が近いのか…」と思っていましたが、意外とその蒸し暑さは続かず、5月のような気持ちのいい日が続いています。

今週は、少し気温が上がってきたようですが、それでもまたカラっとしていて、過ごしやすい気候です。

もう少し、この気候が続くといいのにな、と思うのです。

先日も少し書いたような気がするのですが、今年はどうも季節の情緒がやさしく感じます。

ここ数年は、夏の暑さが暴力的と言ってもいいくらいで、5月の下旬あたりから、その感じが出てきていたように思います。

気温もさることながら、雨の降り方が、どこかスコールのように短時間でどっと降るような降り方が多くて。

夏の夕立のような降り方が、ずっと続いているような感じでしょうか。

それが、今週降った雨は、どこか情緒があるような、そんな降り方をしていたように思います。

もちろん、そんなものはすべて私の主観ですので、ただ私が情緒的になっていることの投影だといえば、それまでなのでしょうけれども笑

 

ただ、空の色も、今年はどこかやさしいように感じるのです。

私の好きな夏の空は、このやさしさを湛えたまま、それだからこそ、寂しさもまた感じられるような、そんな色です。

強い色目のなかに、パステルカラーが残っているような。

そんな感じがするのが、私の好きな夏の空の色なのです。

今年は、そんな空の色が見られるといいのになぁと思う、芒種のころです。

徐々に上がってくる気温に、身体の負担も大きくなるころかと思います。

どうぞ、ご自愛くださいませ。