傷ついた男性性である「自立」を癒すのは、成熟した女性性です。
それは、誰のなかにもあるものです。
1.「自立」を癒す女性性
昨日の記事では、女性性とはそこに咲く花のように、というテーマでお伝えしました。
「自立」を癒す女性性は、ただそこに咲く花のように。 - 大嵜直人のブログ
私たちの心は、「依存」から「自立」、そして「相互依存」という成長のプロセスをたどります。
そのなかの「自立」とは、何でも自分一人でやろうとする状態のことを指します。
それゆえに、自分でできることが増えるというポジティブな面もあるのですが、周りとのつながりが切れたり、周りと争ったりすることで、孤独感を抱えやすくなったりします。
「自立」とは、「依存」時代に傷ついた分だけ、その反動で傷つかないようにまとう鎧だったりします。
「欲しかったのに、与えられなかった」とか、「とても傷つくようなことを言われた」とか、そういった経験が、私たちの心を「二度と同じような思いをしないように」といった方向に向かわせるわけですね。
「信頼していた友だちに、プライベートな秘密を打ち明けたところ、翌日には周りのみんなに広まっていて、とてもショックを受けた」
そんな経験をされた方がいたとしたら、
「自分の秘密は、絶対に他人に話してはいけない」
という鎧をまとうのは、ある意味で当たり前です。
ただ、誰にも話さなければ、その秘密をバラされて傷つくことはありませんが、自分だけでずっと抱えていることもまた、孤独を感じてしんどいものです。
そうした「自立」を癒すのが、女性性であるというのが、昨日のテーマでした。
「自立」とは、傷ついた男性性といわれます。
その傷ついた男性性を癒すのが、女性性というわけです。
2.傷ついた女性性と、傷ついた女性性
今日は、この男性性と女性性について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
まず、男性性と女性性は、誰のなかにも両方あるものです。
男性だから男性性だけを持っている、というわけではないんですよね。
男性のなかにも女性性があり、その逆もまた然りです。
成熟した人というのは、その両方の資質を持っているものです。
男性性とは、地に足を着け、道を切り拓いたり、決断をしたり、前に進める力だったり、時には苦しいことを耐え抜く力だったり、そうしたエネルギーの象徴です。
一方で女性性とは、自由であり、ゆだねること、包み込むこと、癒すことだったり、感動や喜びの源泉でもあるエネルギーの象徴です。
なんとなく、イメージできますでしょうか。
しかし、この片方だけを抑圧していたりして、そのバランスが崩れると、「依存」や「自立」のさまざまな問題を抱えやすくなります。
先ほど出てきた「依存」の心理というのは、「傷ついた女性性」と表現されることがあります。
被害者意識、べったりと重い、他責思考、自分では何もできない…といった、「依存」という言葉の悪いイメージそのままの感じです。
先に挙げた女性性の、未成熟な状態といえます。
その逆に、「自立」の心理は、「傷ついた男性性」といわれます。
ガンコだったり、正しさにこだわったり、つながりが切れていたり、強引だったり…といったようなイメージです。
まあ、このブログでもよく扱う「自立」の問題点、そのままですよね。
これもまた、男性性が未成熟であり、それをうまく使えていない状態であり、女性性を抑圧しすぎているからこそ、そうなるわけです。
このように、男性性と女性性は、「依存」や「自立」の心理と密接な関係があります。
3.「自立」を癒す女性性は、誰のなかにもある
私たちの心は、「依存」→「自立」→「相互依存」というプロセスを歩む、と書きました。
このなかで「自立」のステージを越えるときに、女性性が求められるわけです。
ただ、その女性性は、「依存」時代のような未熟なものではなく、成熟した、真の女性性が必要になります。
ここが、結構デリケートなところで、「自立」の人は「依存」を嫌うゆえに、その象徴たる女性性を嫌うことがあるのですが、そこで嫌っているのは、「未熟な女性性」なんですよね。
ちょっとややこしいですね笑
本来の女性性とは、先に書いたように、自由であり、ゆだねること、包み込むこと、癒すことだったり、感動や喜びの源泉でもあるエネルギーの象徴です。
それは、頼りない、依存的、重いといったものでは、ないんです。
昨日の記事で、女性性は花にたとえられると書きました。
花を見て、「なんか、頼りないなぁ」とか、あまり感じないですよね。
どんな小さな花でも、咲き誇る美しさと力強さを持っているものです。
真の女性性とは、そのようなイメージです。
「自立」を癒すのは、この成熟した女性性なんですよね。
これ、誰のなかにも、あるんです。
私のなかにも、あなたのなかにも。
もしそれが感じられないとしたら、自分で抑圧しているだけなんです。
だから、「わたしには、そんなものは無い」と嘆いたりする必要は、まったくありません。
「ふーん、そんな力が、わたしのなかにもあるんだ」
くらいに思っていただければ、大丈夫なんです。
必要なときに、それは花開くものですから。
今日は、「自立」を癒す女性性は、誰のなかにもあるもの、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。
※ただいま8月度の個人カウンセリングを募集中となります。
〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。