大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「許し」へのステップ5 ~許すことで得られるギフト

「許し」は、多くのギフトを私たちに与えてくれます。

許すことで、私たちははじめて自分の人生の舵を取れるようになるのです。

1.自分への許しを、周りに投影していく

昨日の記事では、自分を許すことの大きな恩恵、というテーマでお伝えしました。

「許し」へのステップ4 ~自分への許しがもたらす恩恵の大きさ - 大嵜直人のブログ

ここのところ、「許し」をテーマにしてお伝えしております。

「許し」とは、相手のためにするものでも、情けをかけるものでも、恩を売るものでもありません。

それは、自分のためにするものです。

具体的には、相手やできごとを100%主体的に受け入れることを指します。

もっと言えば、相手を責めることや、被害者の立場に立つことをやめることでもあります。

それは、とても勇気の要る決断かもしれません。

けれども、「許し」のプロセスは、私たちに大きな恩恵を与えてくれるものです。

その最たるものが、相手を責めることから生まれる罪悪感から、自分自身を解放できることです。

さて、そうはいっても、「許そう」としても、許せなかったりすることもあります。

そりゃ、人間ですもの、そうですよね笑

そうしたとき、「許せない自分を、許す」というのが、昨日の記事のテーマでした。

自分を許すことができると、それを周りに投影していきます。

自分を、許す。

それは「許し」のなかでも、大切なプロセスです。

2.自分の人生の舵を、取り戻す

「許し」とは、自分のためにするものである、と先に書きました。

今日は、その意味をもう少し掘り下げてみたいと思います。

「許し」によって、私たちは誰かを責めること、ひいては被害者でいることから抜け出すことができます。

これが、大きいんですよね。

自分が傷つけられたと感じたとき。

その傷つけた相手を非難したくなるのは、当たり前です。

それが、別れたパートナーなのか、それとも不運なできごとなのかは分かりませんが、自分以外の誰かや何かに、自分が傷ついた責任を被せたくなります。

「彼があんなことをしてきたせいで」

「こんなできごとが起こったから」

こうした思考は、私たちを被害者のポジションに押し込んでいきます。

被害者のポジションにいると、楽は楽なんです。

時には同情もしてもらえるでしょうし、被害者だからしょうがないと主張することもできます。

ただ、それだけなんですよね。

心理的なポジションで言うと、「依存」の立場であるため、主体的に何かをすることが難しくなります。

「あの人が謝ってくれないと」といった具合に。

そして何よりも、被害者は加害者を責め続けます。

何度も書いている通り、誰かを責めるということは、必ず罪悪感を抱きます。

この罪悪感が、私たちを縛る鎖になってしまいます。

自分の人生を、生きることができなくなってしまうんですよね。

「許せない人」のことばかり気になって、自分のやりたいこと、好きなことがわからなくなってしまう状態です。

「許し」とは、その鎖をほどき、自分の人生の舵を取り戻していくプロセスでもあるのです。

3.許すことで得られるギフト

先般の記事で、「許し」のプロセスは長距離走とお伝えしました。

「許し」はすぐにできるものでもなく、時間がかかるものです。

明確なゴールがあるわけでもなく、そのプロセスはきっと私たちが生きている限り、続いていくのでしょう。

しかし、このプロセスの長さが、いいんですよね。

プロセスが長いからこそ、そのなかで多くの人に出会えますし、多くのギフトを受けとれるものです。

「許せない人を許そう」とするとき、誰かの力や教えを借りないといけないことも、あるのでしょう。

そのプロセスのなかで、自分を見つめ直し、自分を再発見することもあるのでしょう。

そのなかで、真実のパートナーに出逢うことも、あるかもしれません。

あるいは、自分のライフワークを見つけて深めていくことも、あるのでしょう。

それらはすべて、「許し」のプロセスで得られるギフトです。

それは、「許し」のプロセスが長いからこそ、得られるものでもあります。

 

だから、もしあなたが「許せない人」がいるのだとしたら、ある意味で幸いです。

あなたは、これから「許し」の道を歩み、そして多くのギフトを受けとることができるのですから。

今日は、許すことで得られるギフト、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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