大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

パートナーシップの恩恵 ~自分と向き合い、自分を知ること

パートナーシップが与えてくれる恩恵。

それは、自分自身と向き合うことで、自分を知ることができることだったりします。

1.真実のパートナーとは?

昨日の記事では、真実のパートナーとは?というテーマでお伝えしました。

パートナーシップの相性 ~真実のパートナーは存在するのか? - 大嵜直人のブログ

パートナーシップで思い悩んだり、葛藤したりすると、「もっと私に合う人がいるんじゃないか?」と思ったりするのは、誰でもあることではないでしょうか。

まだ出逢っていないだけで、この世界のどこかに「真実のパートナー」がいるのではないか、と。

もちろん、それを「いる」と断言することも、「いない」と言い切ることもできません。

何を信じても、自由ですから。

昨日の記事では、そうした「真実のパートナー」を心理的な視点から見てみました。

「投影」の心理から、ですね。

私たちは、自分自身の感情や価値観、観念といったものを、周りの世界に映し出します。

寂しい感情を抱いていれば、沈む夕日に寂寥感を覚えるでしょうし、充実した状態であれば、「よし、今日も一日がんばった」と感じたりします。

これは風景のみならず、人に対しても同じです。

過去に出会った人や、その人たちとのできごと、経験を、いま目の前にいる人に重ね合わせたりするわけです。

時に、お父さんとの関係を、仕事の上司に「投影」したりします。

そういった意味では、パートナーとは、最も色濃く自分自身を映し出す鏡といえます。

「投影」が、強く反映される相手、ともいえるでしょうか。

自分自身を映し出すのがパートナーであるなら、自分が本来の姿、真実の姿であれば、それを映し出すパートナーもまた、同じなのでしょう。

はい、「真実のパートナー」になるわけです。

けれど、私たちは何がしかの心の傷や痛み、そうしたものによって、自分を偽ったり、隠したり、仮面をかぶったりしてしまうものです。

それは別に悪いことでもなく、そうせざるをえなかった、というだけの話なのですが、そうした自分自身を本来の姿に取り戻していくことができれば、パートナーもまた、そのように見えるのでしょう。

「真実のパートナー」とは、探すものではなく、目の前の人を「真実のパートナー」にしていくプロセスを指すのかもしれません。

2.心の学びをどう使うか?

昨日のテーマでもそうなんですが、心の学びは、結局自分自身をどう扱うか、自分とどう向き合うか、というところに集約されます。

逆に言えば、他人にベクトルが向く心の学びは、ちょっと注意が必要かもしれません。

でも、これ誰でもやってしまうことなんですけれどね。

心理学や心のことを学ぶときって、何がしかのしんどい現実があって、それを変えたいと思うところから始める人は、多いと思います。

「なんかわからんけど、しんどい、生きづらい」という場合もあれば、「別れた彼とよりを戻したい」というケースもあるのでしょう。

そこで心のことを知ると、それを他人に使いたくなるんですよね。

他人の心を推察しようとしたり、あるいは、他人の言動をコントロールしようとしてみたり。

はい、私自身もそうでした。

いや、お恥ずかしい笑

でも、そうした試みって、たいていはうまくいかないんですよね。

徒労に終わるというか、期待は裏切られると申しましょうか笑

そうしたときに、ようやく他人に向けていたベクトルを自分自身に向け始めると思うのですが、そうすると、心の世界の学びって、ものすごく大きな力を発揮するんですよね。

以前に、私がお世話になったカウンセラーの方が、おっしゃっておられました。

「心理学の学びを、他人をどうこうするために使おうとすると、うまくいかないものです。けれども、それを自分と向き合うことに使うと、その学びは黄金の価値を持つようになります」

まさに、そうだなと感じるのです。

3.パートナーシップは最高の学び

パートナーシップが素晴らしいのは、こうしたプロセスが自然にできるからなんですよね。

もちろん最初は、パートナーをどうこうしようとするんです。

コントロールしようとしたり、なんかかんか笑

けれども、それはたいていうまくいかないんですよね。

そこで、私たちはそのベクトルを自分自身に向け始めるのです。

パートナーとは、自分ととても近しい存在ですから、パートナーと向き合うことは、必然的に自分自身に向き合うことになります。

自分と向き合い、自分を知る。

自分の価値を、魅力を。

自分の持っている観念、価値観を。

自分が隠してきた、過去の傷あとを。

それを、半ば強制的に笑、向き合うことになるのが、パートナーシップなんですよね。

だから、パートナーシップは最高の学びであるといえるのでしょう。

その学びとは、「こうしたらうまくいく」といったようなテクニックや、相手をコントロールすることではありません。

自分という存在の偉大さ、素晴らしさ。

それを知ることができるのが、パートナーシップの素晴らしい恩恵なのです。

今日は、パートナーシップの恩恵、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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