時候は「小満」の終わりごろになりました。
気温も日増しに上がり、生命力が満ちあふれていく、そんな季節ですね。
これがもう少しすると梅雨という厄介なものが訪れるので、気持ちのいい時期はすぐに過ぎていってしまいますね。
七十二候では、「麦秋至(むぎのときいたる)」。
麦が熟し、その黄金の穂が頭を垂れるころとされます。
「麦秋」という言葉がありますが、「秋」というフレーズが入っているのですが、ちょどいまごろを指すんですよね。
私がそれを知ったのは、歴史小説の「三国志」を読んでいて、この「麦秋」が出てきたときだったでしょうか。
はじめは文字通りの「秋」だと思っていたので、いまくらいの時期だと知ったときは、ちょっとショックでした笑
身近にある穀物のお米が秋に実るので、どうしても収穫といえば「秋」のイメージになってしまうからでしょうか。
麦に限らずいろんな穀物が実るのは、この時期のようです。
秋に実るものもあれば、初夏に実る作物もある。
そうかと思えば、冬に咲く花もあれば、夏に枯れる花もある。
作物も、花も、それぞれに咲く時期があり、実る時期がある。
私たちの生もまた、同じようです。
冬の時期もあれば、育てる時期もあって、実りと収穫の時期がある。
季節がめぐるように、私たちの生もまた、芽吹き、育ち、実り、枯れ、そしてまた芽吹いていく。
誰もが、その円環のなかにいます。
そして、そのサイクルはみな同じではありません。
いま、麦秋のように収穫の時期の人もいれば、冬枯れのなかで次の春を待つ時期の人もいるのでしょう。
収穫の時に根を広げようとしてもうまくいかないように、冬に満開の桜を望んでもうまくいきません。
自分の季節が、いまどんな時期にあるのかを想像してみると、いろいろと見えてくるものがあります。
いずれにせよ、時候は気持ちのいい麦秋のころです。
初夏の風を胸いっぱいに吸い込んで、この季節を味わいたいものです。
