自分が欲しくてたまらなかったものが、実は自分が与えられる才能を持っているもの。
そんな矛盾だらけの心の世界を、お伝えします。
1.パートナーシップと不足心理
昨日の記事では、パートナーシップと不足心理についてお伝えしました。
パートナーシップの充足 ~かつてもらえなかったものを欲しがる心理 - 大嵜直人のブログ
私たちは、親に与えて欲しかったものを、パートナーに求める傾向があります。
不足の心理、ともいえますね。
「もらえなかったから、ちょうだい」という感じでしょうか笑
それを与えてくれそうな人に惹かれたり、パートナーとして選んだりすることも、ありますよね。
その与えて欲しかったものは、自分の求める愛の形です。
愛情のある声がけだったり、笑顔を絶やさないことだったり、情緒的な安定感だったり、自分を引っ張っていくリーダーシップだったり…いろんな形の愛がありますよね。
そうした愛の形を与えてくれそうな人に、私たちは惹かれるものです。
そうした人がパートナーになり、欲しい形の愛が与えてもらえると、私たちはとても満たされます。
けれど、パートナーとの関係が長くなり、また関係性が変化していく中で、それが与えられなくなることがあります。
「ブルータス、お前もか!」とブチ切れたくも、なりますよね笑
ここで相手を変えることも一つの対処法ではありますが、ここで自分とパートナーに向き合うことができると、また違ったパートナーシップの風景が見えてきます。
自分が与えて欲しくて仕方なかったものは、実は自分が与えらえる才能を持っているものに、気づくのです。
昨日の記事では、そんなテーマをお伝えしました。
2.心の世界は矛盾だらけ
昨日のテーマは、「与えてもらえなかったものが、自分の才能」でしたが、一見すると「???」になりますよね。
今日は、その補足というか、もう少しくわしくお伝えしてみたいと思います。
心の世界って、矛盾だらけです。
「ダメだと分かっているけれど、やってしまう」
「欲しいけど、いらない」
「好きだけれど、近づくのが怖い」
なんてのは、日常的に感じるところだと思います。
だから、心のありようというか、そういったものを考えるときに、そう見えるものとは正反対のところに真実があることも、少なくありません。
「浮気をされて、彼のことが不倶戴天の仇敵のように憎い」
と感じたとして、その憎しみが真実であるはずもなく、浮気というできごとを通じて、彼への愛を再確認させられたことや、その驚きの方が、より真実に近いのでしょう。
昨日のテーマで、「親から与えられなかったもの」というお話がありました。
もちろんそれは、小さいころの私たちが、「ほしかったのに…」と不足を感じたものではあるのでしょう。
けれども、それは先ほどの例と同じように、視点を変えてみると、「親に与えられなかったもの」と見ることができます。
むしろ、そちらの方が、先なのかもしれません。
「もっと親に一緒にいてほしかった」
もちろん、その寂しさに偽りはないと思います。
けれど、その寂しさを感じるルーツを探っていくと、親の寂しさを感じていた、ということがあります。
いつも寂しそうだった、お母さん。
そのお母さんに、もっと一緒にいて、笑顔でいてほしかった。
その想いがあって、いつしかそれが「自分が寂しいから、一緒にいてほしかった」と感じるようになったのかもしれません。
もちろん、すべてがその見方が正しいわけでもありません。
けれど、子どもを見ていると、その愛情は無限大です。
親が与えるよりも、よっぽど大きな愛を、子どもたちは親に与えようとしてくれます。
これ、私が親の立場で感じることで、自分が子供のときはどうだったかな…と、思ってしまうんですけれどね笑
3.欲しかったものは、与えられるもの
そう考えていくと、「与えられなかったものは、与える才能を持っているもの」というのも、そんなに矛盾しないのではないでしょうか。
「与えられなかった、足りなかった」と感じているもの。
それは、そもそも自分が「与えてあげたい」と思っていたものなのですから。
そして、与えられる才能があるからこそ、「与えてあげたい」と感じるのです。
(ややこしいですかね笑)
そこに不足が感じられない人は、与えられないんです。
先ほどの例でいえば、「お母さんの寂しさ」を別に感じない人は、そもそも「一緒にいてあげよう」「寂しさを癒してあげよう」という発想にならないのですから。
違和感を感じることができるのが、才能のあらわれ、とも表現できるでしょうか。
音楽やスポーツといった分野でも、そういった違和感というか感覚は、まさに才能と呼べるのでしょうね。
欲しかったものが、実は自分が与えられる才能を持っているもの。
まあ、矛盾だらけなのが心の世界なので、無理に100%理解しようとしなくてもいいんです。
「ふーん、そんなこともあるものか」と思うくらいが、ちょうどいいのでしょう。
今日は、パートナーシップの矛盾、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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