大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

手負いの獣は、全力で抵抗する。 ~パートナー自身が忌み嫌う部分をあなたが愛するときに起きること

パートナー自身が忌み嫌う部分を愛そうとするとき、パートナーは全力で抵抗します。

しかし、それを乗り越える胆力、包容力は、必ずあなたのなかにあるのです。

1.パートナーシップの真髄

先日のパートナーシップの記事がよくお読みいただいているようです。

パートナーシップの真髄は、最も愛し難い自分を、パートナーが愛してくれること。 - 大嵜直人のブログ

ありがとうございます。

せっかくなので、今日はそれに関連したテーマをお伝えしてみようと思います。

と言いながら、どんなテーマにしようか、書きながら考えているところですが笑

先日の記事は、パートナーシップの真髄とは、というテーマでした。

自分の最も愛し難い部分を、愛してくれること。

これが、パートナーシップの真髄であり、そして最も怖いところでもあります。

出逢ったばかり、付き合いはじめて間もないころは、みんなそうなんです。

「あぁ、この人のすべてが愛おしい」という、アバタもエクボの無敵状態のときです。

けれど、その状態が永遠に続くことは、なかなかありません。

付き合いが長くなればなるほど、そして深くなればなるほど、相手のイヤな面が目につくようになってきます。

永遠を誓ったロマンスはどこへやら、対立と葛藤ばかりが目立つようになります。

はい、皆さんご存じのとおりです笑

でも、パートナーシップはここからが、ほんとうのスタートなんですよね。

目につく相手のイヤな面は、自分の影の部分の投影です。

そこを、愛せるようにしていくこと。

そのプロセスを通じて、私たちは愛することを学びます。

自分を、そして相手を、世界を。

パートナーは自分の鏡といわれます。

そうしたプロセスを自分が歩むことができると、相手もまた、同じプロセスを歩むのです。

もちろん、ペースや道のりは違うかもしれませんが。

自分が最も愛し難い部分を、パートナーが愛してくれるという、奇跡と癒しが、そこで起こるのです。

2.手負いの獣は全力で抵抗する

というのが、パートナーシップの真髄というか、美しい部分をお伝えしました。

けれど、そうそう、うまいこといかないのもまた、皆さんご承知の通りです笑

だからこそ、その先にあるものが、素晴らしいのでしょうけれどね。

その難しさというのは、相手のなかにある、相手が最も(自分で)愛し難いと思っている部分を愛そうとするときに現れます。

そこは、いわば一番デリケートな部分であり、最も傷ついている部分であり、相手が痛みを感じている部分だからです。

だれでも、ジュクジュクしている傷を誰かが触ろうとしたら、「なにすんの!!」と怒りますよね。

それは、手負いの獣が、手を差し伸べられても、全力で抵抗するのと似ているのかもしれません。

「大丈夫だよ」

「あなたを治してあげるんだよ」

と言ったところで、その差し出した手に嚙みついてくることだって、あるのでしょう。

パートナー自身が最も愛し難いと思っている部分を愛そうとすると、往々にして似たようなことが起こります。

繰り返しですが、これは出逢ったばかりのロマンス期だったら、なんともありません。

「そんなところがかわいいよ(かっこいいよ)」と言われて、キュンとときめいてしまう感じですよね笑

ここで「手負いの獣」とたとえているのは、そのロマンス期の話ではありません。

倦怠期、デッドゾーンを経験し、「あぁ、やっぱりこの人も同じだったか」という失望を経たあとの話です。

その上で、触れられたくない傷に触れようとしたことに、激怒するパートナー。

その鬼神のごとき怒りすらも、包み込むことのできる力が要るんです。

攻撃されても、それでもなお、愛そうとする胆力が、求められるんです。

だって、せっかく愛そうとしているのに、逆ギレしたり、怒ったりされたら、萎えちゃいますよね。

「もう、そんな反応されるなら、愛してあげない!」

そんな風に感じるのも、無理はないのかもしれません。

でも、それを乗り越えて、愛そうとすることが、「パートナーシップの真髄」に近づくためのカギです。

だから、冒頭でお書きした「パートナーシップの真髄」とは、簡単なことではないんですよね。

3.「受け入れる」と決める力

パートナーシップが膠着したり、葛藤があらわれるのは、たいていお互いに主導権争いをしてしまうときです。

表現を変えると、お互いの男性性がぶつかりあっている状態ともいえます。

自立どうしの争い、ともいえますよね。

こうした膠着したパートナーシップを癒すのは、その逆である、女性性です。

受け入れる力、ゆるむ力、委ねる、任せる力。

たおやかさ、しなやかさ。

包み込む力。

許し、癒し、受けとる力。

そうしたものが、パートナーシップの傷を癒していくことができます。

ただそれは、なにもしなくてもいいわけでは、ないんです。

「どんな相手の姿も受け入れ、愛する」と決めることが、必要になります。

ある意味でそれは、男性性と女性性の融合とも言えますし、中庸ともいえるのでしょう。

そしてそれは、必ずあなたのなかにあるものなんですよね。

だから、先ほどお書きしたように「難しいこと」ではあるんですが、「不可能なこと」ではないんです。

どれだけパートナーシップが膠着しても、それを解決するカギは、あなたのなかに必ずあります。

それを、私はカウンセリングの中でお伝えしていきます。

今日は、パートナーの忌み嫌う部分を愛するときに起きること、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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