日差しが急に強くなりました。
春を過ぎて、もう夏の気配を感じさせるようです。
時候は、「穀雨(こくう)」の終わりごろ。
穀物を育てる恵みの雨が降り注ぐころとされますが、雨以上にお日様の恵みを感じさせるころになりました。
日差しが急に強くなったものですから、気温も急に上がったようで、私の住んでいる名古屋では、夏日になる日もちらほらと出てきました。
外着もそうですが、寝るときの服など、そろそろ衣替えをしなくては…という時期になりました。
七十二候では、「霜止出苗(しもやみてなえいづる)」。
その字の通り、霜が降りなくなり、田植えに必要な苗がすくすくと育つころです。
いよいよ、田植えの準備を始めるころですね。
それにしても、本当に気持ちのいい季節になりました。
吹く風の、少し乾いた感じとか、それこそ日差しのやわらかな感じとか…
ほんと、すべてがいい塩梅で、心地いいんですよね。
私は夏が好きなのですが、その気配が感じられるのも、心地よさの一つなのかもしれません。
それにしても、この時期の晴れた空を見上げて、吹く風を浴びていると、それだけで癒される何かがありますよね。
桜を愛でる花見もいいのですが、この新緑を愛でるのもまた、いいものです。
そういえば、以前にハードワークをしていたころ、この心地よい季節をどう過ごしたか、あまり記憶がないんですよね。
いや、別に何かしないといけないわけでもなく、ただお散歩して、気持ちいいなぁ、と感じるだけで十分なんですが、そうした記憶もあまりなくて。
なんだか、ただ気づかないうちに、新緑の季節が過ぎ、梅雨に入って雨が増え…といった感じだったように思います。
日々、やらなければいけないことばかりが、目の前を埋めていて。
この心地よい青空を感じることも、少なかったように思います。
だからでしょうか。
こうして、季節の移ろいを愛でることができるようになったことは、かけがえのない宝物のように感じるのです。
さて、本当に気持ちのいい季節になりました。
これをお読みのあなたの周りも、この心地よさが感じられるころでしょうか。
ぜひ、その清涼な空気をいっぱいに浴びて。
いましかないこの季節を、味わい尽くしたいものです。