自分自身に対してかける言葉というのは、想像以上に大きな影響力があるものです。
その言葉を変えていくことで、自己肯定感を育んでいくことができます。
1.自分の「NGな部分」を隠すと生きづらい
昨日の記事では、自分の「NGな部分」を隠すと生きづらい、というテーマでお伝えしました。
自分のなかの「NGな部分」を隠して生きることの難しさと弊害について。 - 大嵜直人のブログ
自分のなかで、自分がダメ出しをしている部分。
誰にでも、大なり小なりありますよね。
そうした「NGな部分」は、どうしても隠そうとしてしまいますが、そうするといろいろと厄介な問題が起こります。
まず一つは、ずっとそうした自分を隠して、仮面をかぶり続けなくてはいけないという、息苦しさです。
もちろん、仮面をかぶった自分も、自分の一部ではあるのですが、ずっとその自分で居続けるというのは、しんどいものです。
そして、その自分を誰かから評価されても、全然受けとれなかったり、逆にしんどく感じてしまったりもするものです。
「ほんとの自分を、見てくれていない」という感じを、抱いてしまうんですよね。
そしてもう一つは、その隠している自分を、周りの世界に「投影」するという点です。
私たちは、自分の心のなかにあるものを、外の世界に映し出します。
もし、その「NGな部分」をずっと自分のなかに隠し続けていると、それは外の世界に映し出されます。
具体的には、その「NGな部分」をしている人が、目に付くようになったりします。
自分が嫌っていたり、イヤだと思っていることをする人ばかりが、自分の周りにたくさんいたら…それは、生きづらいですよね。
昨日の記事では、そんな自分の「NGな部分」を隠すと起こる問題について、お伝えしました。
また、そうした「NGな部分」は、自分自身が受け入れ、愛していくしかない、ともお伝えしました。
自分以外の誰かに、受け入れてほしくなるものですけれどね笑
2.自分に対してかける言葉の影響力
今日は、そうした「NGな部分」を受け入れていくことについて、もう少し詳しく考えてみたいと思います。
「NGな部分」を、自分自身がどう扱うか、というニュアンスで考えてみても、いいと思います。
自分が「NGだ」と感じているということは、何かできないことだったり、誰かと比べて劣っていたりするところだったりするのでしょう。
そうした部分に対して、自分がどういう扱いをするのか。
どういう言葉をかけているのか。
それを、少し第三者的な目線で見てみることは、とても大切なことです。
他人にその言葉を言ったら、名誉棄損とか、問題になってしまうような言葉を、私たちは無自覚に自分自身にかけていたりします。
「こんな仕事もできないなんて、おかしい」とか、誰かに言われたら、パワハラになってしまいそうな言葉を、自分にかけてませんでしょうか。
「すぐなまけやがって、役立たずだな」とか、モラハラ事案になってしまいそうな言葉を、自分にかけていませんでしょうか。
自分が自分にかける言葉というのは、私たちが思っている以上に「効く」ものです。
洗脳、といってもいいかもしれません。
そうした言葉を、24時間365日一緒にいる自分自身にかけていたら…そりゃあ、そう信じ込んでしまいますよね。
「言葉遣いには気をつけなさい」とは言われますが、ほんとうに気をつけるべきなのは、自分自身に対しての言葉遣いなのかもしれません。
これが、逆に「あなたは大丈夫」とか、「よくやっているよ」とか、そういった受け入れてくれる言葉を自分にかけることができたら…ものすごく、自己肯定感を育んでくれますよね。
自分に対してかける言葉の影響力は、非常に大きいものがあります。
これ、ほんとに日々の積み重ねですから、影響が大きいんですよね。
3.「自分に対して共感する」という感覚
自分に対して、どんな言葉をかけるか。
そのことに意識を向けると、自己受容がずいぶんと進みます。
大切なのは、「自分に対して共感する」という感覚でしょうか。
「それができないのは、おかしい」といったように、価値判断を最初に持ってくるのではなく、「それができなくて、悲しいよね」といった感じで、共感することの方に重きを置く感じでしょうか。
このあたり、「許し」のプロセスで出てくる、「感情的理解」を自分に対して差し向ける、と表現できるかもしれません。
「感情的理解」とは、「もし、自分が同じ立場だったら、同じことをしていただろうな」といったように、その人を感情的に理解していくアプローチですね。
それを自分に対しても、差し向けてあげる。
そうすることで、私たちの心は平穏と安静を取り戻していくことができます。
「NGだ」としていた部分を、否定的にとらえなくなっていくんですよね。
「できなくても、しょうがないよね」といった具合に。
もしかしたら、それは甘えのように見えるかもしれません。
でも、そうではないんですよね。
いま、できないことがあったとして。
それを認めて、できるようにがんばってもいいし、誰かを頼ってもいいわけです。
「いまの自分は、できない」ことを受け入れることで、できることが増えるんです。
それは、自分に対してかける言葉を変えていくことからはじまるのです。
今日は、自分自身に対してかける言葉が、自己肯定感を育む、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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