大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「愛される人」のイメージを書き出してみると、自分が設定した自己受容の条件が出てくる。

自己受容の原則は、いま、ここにいる自分を受け入れることです。

しかし私たちは、自分を受け入れることに、何らかの条件をつけてしまいがちです。

自分の設定したその条件を知り、それをゆるめていくことが自己受容には大切なようです。

1.自分を受け入れる大前提

昨日の記事では、自己受容のベースには自分軸が要る、というテーマでお伝えしました。

自己受容のベースには、自分軸が要る。 - 大嵜直人のブログ

自分を受け入れる。

自分を許す。

自分を愛する。

いずれも自己受容の一部であり、どこでも大切なこととして言われますが、その前提として「自分軸」が必要になります。

その逆に、自分に軸が確立していない状態で、自分を受け入れようとしても、なかなか難しいものです。

自分に軸がない、他人軸の状態。

それは、何らかの評価や感じることを、他人に任せたり、委ねたりしている状態といえます。

あの人が「あなたは素晴らしい」と言っているから、自分を受け入れることができる、といったように。

いろんなバリエーションがあります。

名の通った大学を出ているから、自分には価値があると思えたり。

複数の人からアプローチされるから、自分は魅力的だと思ったり。

SNSで反応が大きいから、自分の文章をとても価値があると思ったり。

はい、多かれ少なかれ、誰でもありますよね笑

しかし、こうした他人軸の状態は、裏を返すと、他人からの評価がもらえなければ、自分を激しく否定したり、攻撃したりすることになります。

もっといい大学を出ている人に出会ったら、卑屈に感じたり。

アプローチされなかったり、SNSで反応が薄かったら、自分には何の価値もないと思ってしまったり。

自分をどう扱うかを、他人に委ねてしまっている以上、それは避けられません。

だから、自分を受け入れようとしたときに、自分軸はその大前提になるというのが、昨日の記事のテーマでした。

2.「愛される人」のイメージとは?

今日は、そんな自分軸について、もう少し具体的なイメージをお伝えしてみたいとおもいます。

一つ、簡単な問いかけをしてみましょうか。

あなたの中で、「愛される人」というのは、どんなイメージがあるでしょうか。

愛想がいい人、容姿端麗な人…いろんなイメージがあるかと思います。

ぜひ箇条書きでいいので、それを書き出してみていただければと思います。

 

…いかがでしょうか。

ちなみに私も書いてみましたが、こんなイメージが出てきました。

  • いつも笑顔でいる人
  • 他人に対して、やさしい人
  • 誰かの役に立つ力を持っている人
  • 一緒にいて、楽しい雰囲気になれる人
  • 感情を豊かに感じられる人

あなたのイメージは、どんな人が出てきたでしょうか。

これ、誰かと一緒にやってみると、いろんなイメージが出てきて、面白いものです。

さて、本題はここからです。

このリストというのが、自分が持っている「愛される人」の観念なわけです。

それは、自分が生きてきた中で、「こうしたら愛された」という経験からくるものもあれば、「周りから愛されている人はこうだった」というものも、あるのでしょう。

いずれも、私たちがこれまで生きてきたなかで、つくり上げた観念といえます。

もちろん、それは正しいのですが、時にこの観念が悪さをしてしまうことがあります。

すなわち、「そのリストに当てはまらないと、愛されない」という怖れの意識に変わってしまうことがあるということです。

先ほどの私のリストでいえば、

「笑顔ではない私は、愛されない」

「やさしくない私は、愛されない」

「誰かの役に立てなければ、愛されない」

…といった具合になるわけです。

これ、言ってみれば、「愛されない」=「受け入れられない」自分のリストになるわけですよね。

これが多くなるほどに、生きづらくなるのは、分かりますよね。

(自分が)受け入れられない自分が増えるほどに、自己否定をする場面が増えてしまうわけですから。

もちろん、だからといって、「愛される人」リストが間違っているというわけでは、ありません。

その境界線をゆるめていくことが、必要になるようです。

3.何も足さず、何も引かないこと

この「愛される人」リストは正しいけれど、そのリストに入らない自分であっても、受け入れてもいい。

そのようにとらえることが、自分軸のためにはとても大切なことです。

「受け入れること」「許されること」「愛されること」に条件をつけない、とも言い換えられるでしょうか。

自分を受け入れることで、とても大切な原則は、いま、ここにいる自分自身を受け入れることですから。

何も足さず、何も引かない、いまの自分。

その自分を受け入れ、愛することが、最も大切なことです。

「こうなれたら、自分を認める」

「これができたら、自分を受け入れられる」

といった、条件をつけずに、いまそのままの自分を受け入れること。

その条件の一部が、先ほど見た「愛される人」のリストが教えてくれるわけです。

でも、その条件は、勝手に自分が設定しているだけであって、別にその条件を満たしていなくても、自分を受け入れて、許して、愛していいんですよね。

だって、それを決めるのが、自分軸であるわけですから。

もちろん、だからといって、いまの自分から何もしなくてもいいわけでも、ありません。

自分の現在地を知って、それを受け入れた上で、どこへ行こうか、何で行こうかと決めるのは、自分自身です。

そのためには、努力を積み重ねることが必要になることもあるでしょうし、やりたくないことをする場面も出てくるかもしれません。

ただ、繰り返しにはなりますが、どこへ行ってもいいですし、どんな方法で行ってもいいんです。

それは、自由です。

あなたが決めたその選択を、わたしは応援したいと思っています。

今日は、自分を受け入れるための条件、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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