2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
神無月も、晦日。振り返れば、今月の頭に中秋の名月を眺めていた。その満月も、欠けてはまた満ち、今日はまた満月。同じ「月」のなかに、二度満月があるというのは太陽暦ならではだが、どこか得をしたような、どこか特別なひと月のような、そんな感じもする。
神無月の熱田神宮の参道を歩いていくと、その主がいた。私の目の前で、身体を震わせ、また大きくその鳴き声を聴かせてくれた。こちらを覗くその瞳に、目覚めよ。そう言われているような感がした。
見上げれば、秋の空。綿のような雲に、秋の陽射しが色を差して。このやわらかな陽射しの色は、秋の色。どこかやさしく、どこかあたたかく。それでいて、どこか寂しく。
やめることは、はじめること。手に入れることは、手放すこと。はじまりとおわりは、同じ場所。そんなことを思う、断酒726日目だった。
神無月の真清田神社を参拝した。少し早めに家を出て、その空気を吸いに。
よく晴れた秋晴れの日、愛知県津島市の津島神社を訪れた。かつて、生を受け、高校を卒業するまで暮らした、津島市。その氏神様を、久しぶりに訪れることができた。
2020年、菊花賞。コントレイル、無敗での三冠達成。競馬とは大いなるマンネリである、と言われるが、無敗三冠の牡馬と牝馬が同じ年に誕生するなど、誰が想像できようか。偉業を達成したチーム・コントレイルの皆様には、心から賛辞を送りたい。
書店で見かけた装丁に惹かれて、4年前からこの本を買っている。「田端到・加藤栄の種牡馬辞典」。好きなものには、衒いなく。
めずらしく、丑三つ時に目が覚めた。ぼんやりとした夢うつつの中、雨の音を聞いた。再び目覚めた朝、まだその音は続いていた。
結局のところ、後になって残るのは、「体験」だけなのかもしれない。こころの趣くところに行き、味わい、話し、聴き、触れること。こころを、遊ばせよう。
陰極まれば陽と成し、陽極まれば陰と成す。私の陰は、あなたの陽。あなたの陰は、私の陽。
降りしきる雨の音。時に三連符のように規則的で、時にばらばらと不規則で。その「音」。それは、いつかどこかの、誰かの記憶かもしれない。その「音」は、誰が与えてくれた贈り物なのだろう。
見上げれば、カラフルな色の葉が。信号機のようにも、国旗のようにも見えた。役割を終えた葉は、色を変えて、やがて舞い落ちる。小さきものたちが、それを冬の間に肥やしにするのだろう。
雄大な北の大地と、その空に癒されていた私の横で、デアリングタクトの運命の歯車が音を立てて動いていた。同じ時、同じ場所で。そう思うと、殊更に2020年の秋華賞は感慨深い。
「嫉妬」という漢字は、なぜ両方に女偏がつくのだろう。女に、疾。女に、石。
季節の中で、秋だけが「深まる」と表現する。春は待ちわびるものであり、夏は過ぎゆくものであり、冬は訪れるものだ。秋だけが、「深まる」。
「何がひっかかってるんですか?っていうか、なんで都合のいいように使われることが、そんなに怖いんですか?」
気持ちのいい木漏れ日の下で、ただ深呼吸をしながら歩いていれば、おのずと答えは見えてくる。問いは、設定された瞬間に、答えもまた設定されるのだから。深呼吸をして、木々のざわめきに耳を傾けよう。
さて、断酒して711日目。寂しさを紛らわせるように、お酒を飲むことがなくなった私は、寂しさをそのままにしておくことを覚えたようだ。
触れるということは、愛を向ける、ということだ。 時に、自分の手を使って、身の回りに愛を差し向けるのも、いいものだ。
ここのところ眺めていたキダチチョウセンアサガオも、だいぶしぼんできたようだ。そのしぼんだ花弁は、こう語っているような気もした。瞬間にこそ、愛は宿る。
不調でどうにもならないときこそ、我が実力。絶対に受け入れられない自分の闇こそが、他人からすれば大きな魅力。思うようにままならぬときこそ、大事なとき。
B'zの名曲、「ALONE」に寄せて。歳を重ねるごとに、染みわたるいい曲である。
夏の雨は消え際の情事を想起させるが、秋のそれはどこか冷たく、別れを想わせる。ショパンのあの曲を、聴きたくなった。
人のこころというのは、頭で考えているのと違う時間軸が流れているのかもしれない。相手に何かを伝えようとしても、すぐには伝わらない。相手のリアクションを期待してするコミュニケーションが、ことごとく裏切られるのは、そのためだ。コミュニケーション…
この目に映る、秋の空の雲。いつか誰かの見上げた雲なのだろうか。いつかの映画の定点観測のように。わたしは、ここにいる。あなたも、そこにいる。
残り200m、大外から暴風が吹いた。14頭を撫で斬りにして、残り100m付近ですでに大勢は決していた。スプリントのGⅠ戦では、なかなかお目にかかれない最後方からの追い込み一気。グランアレグリアが、2021年スプリンターズステークスを圧勝した。
断酒して700日を超えた。来月には丸2年になる。早いものだ。久しぶりにお会いした知人と話していたが、「毒がなさすぎる」と笑われてしまった。
ストレッチをはじめて、2か月が過ぎた。やわらかくなるためには、力を抜かないといけない。けれど、それはひいひい言いながら、力がごりごりに入りながら、少しずつ少しずつ積み重ねていった先にあるものかもしれない。
今夜は、その希望の字の通りの「望」、満月。まんまるで雅なその姿を、愛でよう。それは、自らを愛でることと、どこか似ている。