大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

結果にこだわる「執着」、プロセスを楽しめる「コミットメント」。

「執着」していると、結果ばかりが気になって、いつも急き立てられる感じがするものです。

一方で、「コミットメント」ができていると、そこに至る過程を楽しめるものです。

結果ばかり気になるときは、どうやったらプロセスを楽しめるか?という視点を持つことが大切なようです。

1.「執着」と「コミットメント」

昨日の記事では、「執着」と「コミットメント」の違いについて、というテーマでお伝えしました。

「執着」していると焦燥感があるが、「コミットメント」できているとそれが無い。 - 大嵜直人のブログ

心理学における「コミットメント」とは、覚悟する、決心する、肚をくくる、といったニュアンスがあります。

「この仕事をライフワークにすることにコミットメントする」

「彼女との結婚にコミットメントする」

といった使い方をします。

一方で、この「コミットメント」と似ているのが「執着」だったりします。

「コミットメント」と「執着」。

その違いで一番わかりやすいのは、選択肢が有るか、無いかです。

選択肢が無いと「執着」になり、いくつかの選択肢のなかから選び続けているのが「コミットメント」の状態です。

…と、こう書くと簡単そうですが、人の心のなかのことですから、なかなかスパッと分けられるものではないのも事実です。

「コミットメント」しているつもりが、いつの間にか「執着」になっていたり。

「執着」し尽したら、いろんなことを受け入れられて、「コミットメント」に近づいていたり。

そんなことも、多いものです。

昨日の記事では、そうした「執着」と「コミットメント」の違いについて、自分の未来を信頼できているかどうか、という視点をご紹介しました。

そして、その未来を信頼できるようにするためには、自分を癒し続けることが大切、ということもお伝えしました。

2.結果にこだわるのは、自分に自信が無いから

結果にこだわる「執着」、プロセスを楽しめる「コミットメント」

昨日に続いて、今日はこの「執着」と「コミットメント」の違いを、もう少し違う角度から考えてみたいと思います。

というか、今日の記事のタイトルそのままなんですけどね笑

「執着」していると、結果にこだわってしまうものです。

仕事の成果だったり、彼との結婚だったり、理想の家だったり。

だから、何らかの結果が出ないと苦しくなりますし、自己否定が強くなったりします。

一方で、「コミットメント」できているとき、私たちは自分のプロセスを楽しむことができます。

言い換えると、結果については、自分以外のものに委ねることができています。

それは、神さまなのか、運なのか、天なのか、彼なのか…自分以外の存在に、委ねることができるわけです。

だからといって投げやりになっているわけではなく、自分のできることを、精一杯することに、喜びや充実感を感じることができるわけです。

結果にこだわる「執着」と、プロセスを楽しめる「コミットメント」。

なんとなく、イメージできるでしょうか。

コントロールするのは、自分を見失っているとき

「執着」していると、結果にこだわってしまう。

言い換えると、結果を自分の思い通りにコントロールしたくなってしまう。

これ、仕事の成果や未来のこと、あるいは相手の動向なんかも、そうですよね。

なんでも、自分の思い通りにしたくなる状態です。

このコントロールするときというのは、一言で、自分に自信が無いときです。

自分を見失っているときであり、自分以外の何かを頼ってしまっている状態ですね。

一般的には、「コントロール」は自立の典型的な症状といわれます。

なぜコントロールしたくなるかといえば、それは相手を自分の思い通りに支配することで、自分のルール、パターンを崩されないようにしているわけです。

もし自分に自信があれば、どんな結果が出たとしても、それを素直に受け入れ、そこから自分が何をすればいいかを考えることができます。

考えることを、楽しめているとも表現できるでしょうか。

「コミットメント」とは、いくつかの選択肢のなかから、「自分が」それを選び続けることを指します。

選び続けるわけですから、自分に自信を持つこと、自分軸でいることは非常に大切なことです。

自分がなければ、選びようがないわけですから。

3.プロセスを楽しむ余裕を

「執着」していると結果にこだわってしまい、「コミットメント」できているとプロセスを楽しめる。

そんな視点で見ると、「執着」と「コミットメント」の違いが見えてくるのではないでしょうか。

もし、結果ばかり気になるようであれば、少し「執着」しているのかもしれません。

そんなときは、少し自分自身に目を向けて、プロセスを楽しもうとしてみてはいかがでしょうか。

私たちは、結果をほしがりますが、楽しいのはプロセスの方なんですよね。

ほら、ゲームなんかでも、ステータスが全部MAXで、最強のアイテムが全部そろってたら、もうやることなくてつまらないじゃないですか笑

そこに至るまでの過程が、楽しいんですよね。

もしかしたら、私たちはその過程を楽しむために、この不自由な身体で生きることを選んだのかもしれませんしね。

結果ばかり気になるときは、プロセスを楽しむ視点を忘れないようにしたいものです。

どうやったら、このプロセスを楽しめるだろう?という問題を解決する、ゲームのような感覚で考えてみると、いいかもしれません。

今日は、結果にこだわる「執着」とプロセスを楽しめる「コミットメント」、というテーマにしてお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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