大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

受けとれる愛の総量を増やすには、愛についての観念を手放していくこと。

受けとれる愛の総量が増えることは、私たちの生を豊かに、そして実り多きものにしてくれます。

そうるためには、愛についての観念を手放していくことが大切です。

1.「愛される人」のイメージから見えてくるもの

昨日の記事では、「愛される人」のイメージから見えてくるもの、というテーマでお伝えしました。

「愛される人」のイメージを書き出してみると、自分が設定した自己受容の条件が出てくる。 - 大嵜直人のブログ

その言葉の持つイメージを、箇条書きでリストアップしてみると、自分のなかにある観念が見えてきます。

たとえば、「仕事とは」「家族とは」「お金とは」「結婚とは」…といった問いかけに、自分の持っているイメージを挙げていくわけです。

仕事にしてみても、いろんなイメージがあるかと思います。

仕事とは、労働の対価。

仕事とは、誰かの役に立つことで、価値を生むもの。

仕事とは、しんどくて疲れるもの。

仕事とは、誰かの喜びにつながるもの。

…などなど、人によって出てくるイメージは、まったく違うものです。

もちろん、こうして挙げた項目が、正しいか、間違っているか、ということが大切なわけではありません。

ただ、自分は「仕事」に対して、こんなイメージを持っているんだな、ということを、自分自身が認識することだけで、見えてくるものがあります。

「あ、自分は仕事に対してこういうイメージを持っているんだな」といった感じですよね。

それは、自分がつくりあげてきたものでもありますが、同時に自分を縛る鎖にもなりえます。

たとえば、「仕事はしんどいもの」という観念があれば、「楽しいものは仕事ではない」と思ってしまいます。

そうすると、仕事を探すときに、無意識にその選択肢を「しんどいもの」に限定してしまったりします。

もちろん、仕事にはしんどい面もありますが、楽しいことを仕事にしたって、いいんですよね。

そんな風に、自分の観念を具体的に見てみると、自分を縛っているものが見えてきたりします。

昨日の記事では、「愛される人」のイメージから、そんなテーマをお伝えしました。

2.「愛されている」という観念

今日もその続きで、もう少し自分のなかにある観念について、見ていきたいと思います。

昨日は「愛される人」のイメージでしたが、今日は「愛されている」と感じる状態や行動について、少し考えてみたいと思います。

あなたは、どんなときに愛されていると感じるでしょうか。

何をされたときに、愛されていると感じるでしょうか。

少し、時間を取って考えてみたい問いです。

これ、ほんと人によって千差万別で、面白いんですよね。

人によって、いろんな場面があると思います。

  • やさしい言葉をかけてもらえる
  • 誕生日を覚えていてもらえる
  • 身体のスキンシップがある
  • 真摯に話を聞いてもらえる
  • 自分が大変なときに手を差し伸べてくれる

…それこそ、100人に聞けば100通りの「愛されている」項目が出てくることでしょう。

そのどれもが、尊い「愛の形」です。

しかし、同時にそれは、「愛の形」を限定してしまう怖れも秘めています。

「こうじゃないと、愛しているとは言わない」

「こうしないから、きっとあの人は私のことを愛していないんだろう」

そんな想いを抱いたことは、誰だってあることかと思います。

けれども、もしかしたらその相手の人は、その人なりの形で、愛していたのかもしれません。

「愛されている」という観念に縛られ過ぎると、そうしたすれ違いが起こったり、せっかく贈られた愛を受け取れなかったりする悲劇が起きてしまうことがあります。

3.感謝と手放し

このすれ違いや、愛の受け取りそこないを起こさないためには、私たちの観念をゆるめていくことが必要になります。

けれども、気を付けたいのは、「自分の持っている観念は違う!」と、否定することではない、ということです。

イメージとしては、自分がいままで抱いてきたその観念に、感謝をしつつ、そっと手放していくイメージでしょうか。

あくまで、それはいままでの自分自身にとって大切だったのででしょうから。

それを否定してしまうと、いままでの自分自身を否定してしまうことになりかねません。

否定ではなく、感謝をしつつ、そっと手放す。

それが、大切なことのようです。

 

では、どうしたら感謝できるようになるのか。

一つのおすすめとしては、自分がその観念を持つことになったルーツを考えてみることです。

たとえば、「言葉で伝えらえると、愛されていると感じる」という人は、言葉で愛を伝えてもらった、そしてそれを受け取った経験があるのでしょう。

「真摯に話を聞いてもらえる」という観念を持つ人は、自分の話を、じっと目を見ながら聞いてもらえた経験があるのでしょう。

言ってみれば、愛された経験であり、記憶です。

それを思い出して、イメージしてみると、自分の持っている観念に、自然と感謝の念が沸いてくるものです。

あぁ、自分は愛されていたんだな、と。

その感覚に浸ることができると、観念はゆるんでいきます。

すると、受けとれる愛の総量というか、受けとれる幅が広がっていくんですよね。

「あぁ、もしかしたら、あれはあの人なりの愛し方だったのかもしれないな」

はじめのうちは、そんな感じかもしれません。

けれど、受けとれる愛の総量を増やすことは、確実に私たちの生を豊かに、そして実り多きものにしてくれるものです。

今日は、愛されているという観念、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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