あの日誰かに会った記憶を、私が覚えているように。あの日私が訪れたことを、誰かが覚えているのだろうか。昨日、今日、明日。今日もまた今日とて、今日が続いていく。
これぞ新緑、薫風。車から降りた途端に、そんな言葉が口をついて出てきそうになった。5月下旬の、熱田神宮である。
断酒935日目。断酒してから質が上がった、睡眠について考えている。それは、身体を休養させることだけではないように思う。眠っている間、いろんな奇跡が起きている気がする。
分かりやすいことに締切は重なるのだ。こんなに重なるはずじゃなかったのに。そう恨めしく思いながら、パソコンの前に座る。
2021年、オークスを制した、ユーバーレーベン。その血統の美しさよ。岡田総帥が残した夢、その尊さ、そして偉大さ。それを想わずには、いられなかった。
小さなものを愛でていると、大きな愛に包まれるようにも感じる。 花は誇らず、そこにあるだけ。 花は誇らず、ただ咲く。
ただ、うたかたのように湧き上がっては消えてゆく、自らの感情を見つめること。 現れては消えゆき、変わりゆく感情を、見つめているという事実だけが、変わらない。 それが、内省と言える。