だいぶ夕方からは涼しくなりました。
高校野球も終わり、もう秋がすぐそこに来ていますね。
いい焼酎を、ご紹介させてください。
「百年の孤独」
有名になりました宮崎の麦焼酎。その印象的な名前はコロンビア出身のノーベル賞作家、ガルシア=マルケスの同名の小説から名づけられたという酒好き・活字好きにはたまらない焼酎です。私の父の忘れ形見でもあります。
この包装紙の片隅の印字をご覧ください。
When you hear music, after it's over, it's gone in the air,
You can never capture it again. ERIC DOLPHY
「あなたが今聴いたその音楽は、空中に消え、
再びそれを聴くことはできない エリック・ドルフィー」
商品への愛情のあふれた、何とも粋な包装紙ですよね。
音楽も酒も、「今、この時間」の芸術という点では同じなのかもしれません。
せっかくのよいお酒のアテには、こちらの言葉をどうぞ。
お酒について。
お酒が好き、という人は根本的には二つに分かれるように思う。
お酒が好きな人と、お酒を飲むことが好きな人。
前者はお酒の味や原材料や醸し方や、料理とのマリアージュなどを突き詰めることで楽しむし、後者はお酒を飲んで明るく楽しくなる場や会話、酔うことを楽しむ。いずれの楽しみも、一人でもみんなでも楽しめる。お酒への関わり方、接し方はひとそれぞれでいいと思う。
私の場合は後者の傾向が強く、もちろんお酒自体への興味や愛情もあるのだけれど、お酒を飲む場の雰囲気や会話、食事や酔うことが楽しくて飲んでいる。
ええ、これでも酔った失敗は、ぼちぼちしてきました。
風の谷出身ではないはずなんだけどカラスに起こしてもらったり、私の隠れファンと思われる方に職業やお家の場所をインタビューされてたり。携帯が「旦那、おいとま頂きやす。探さねえでくだせえ。」と旅立ち、あぁ、あいつも知らねえ間に自立したなぁ…とか、ね。
いや、昔の話ですよ、ええ、昔の。
よくお酒を呑むと本性が出るって言うけれど、出るのはその人のその時の心理状態のような気がする。
以前私はよく呑んだ翌日は。なぜか空しさと罪悪感をよく感じていた。楽しかったはずなのに、空しい感じがするし、あれあれ、だいぶ酔っ払ってしまった、よかったのかな、大丈夫だったのかな、と。
でも最近はよく呑みよく笑ってるうちに、あっという間に時は過ぎ去ってしまう。翌日明け方にふと目覚めて、ぼんやりしながら何だか楽しい会話をたくさんしたなー、しかしよく呑みよく食べたなー、と幸せな気分でもう一度寝落ちするのが至福の時間。
日々身体と心を整えておくことの目的の半分以上は、美味しいお酒を楽しむためのような気がする。
2017.8.8
お客さまの楽しみ方は前者と後者のいずれでしょうか。
・・・そうですか、そうして緩んで笑っておられるのが、素敵ですね。
どうぞ、ごゆっくりしていかれてください。