大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

春分の日の首長竜の話

静かな夜ですね。

週末だからでしょうか。

明日から新学期ですしね。

子どもにとって楽しみな夏休みというのも、親にとっては大変ですからね。

子どもは本当に、いろいろと自分では気づかないことを教えてくれるものです。

少しそんな言葉をご用意いたしましょうか。

春分の日のお話でございます。


 

春分の日に、首長竜の話。

先日。もうすぐ5歳になる息子と娘を連れ、少し遠出して恐竜博物館へ。

恐竜の特別展を楽しんだあと、ショップでステゴサウルスという恐竜のフィギュアを買いました。そこは動植物園も併設されていて、一通り園内を回ったあと、もう一度その特別展に戻ってきました。

 

そこで息子がもう一体、首長竜のフィギュアを買って!、と。

先ほどのステゴサウルスと一緒に遊ばせたかったのでしょう。

「今日はさっきもう買ったから、やめとこう?」

そう言って私はその場を立ち去ろうとしましたが、息子は火がついたように大ぐずり。抱っこしたりあやしたり、諭したりするも、全くおさまらず。

しばらくすったもんだしているうちに、

 

あぁ、こいつは私自身なんだな・・・

 

と不思議な感覚になりました。

 

甘やかすことになる?
お金がかかる?
我慢を覚えさせないといけない?
躾をしないといけない?

そんな思い込みにとらわれて、自分の好きな事、やりたいことをブロックして抑圧して制限していた、今までの自分。身近な人ほど、自分の内面を投影する鏡であるなら、息子はそんな私自身を見せてくれました。

息子が笑顔で楽しく遊べるなら、それでいいじゃないか。

甘やかしたっていい。

躾云々って、結局は息子=自分を信頼していないんじゃないのか。

 

「ごめん、お父さんが悪かった。一緒に買いにいこう?」

 

帰りのバスの中、眠くてぐずっている前の席の女の子に、息子と娘が首長竜の顔を見せて一緒に笑っていた。

首長竜のフィギュアを見るたび、その三人の笑顔を思い出す。

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2017.3.20


 

「自分の周りの他人は、自分を表す鏡」とはいろんなところで言われます。

もし当ブログをお気に召して頂けるのであれば、それはすべてお客さまの内側にあるものを見ておられる、とも言えますね。人は自らの魅力を、周りの人の中にこそ見出すものですから。

せっかくの週末です。どうぞごゆっくりしていかれてください。