早いもので、またお馬さんを愛でる週末がめぐってきました。
少しずつめぐる季節とともに、1週間ごとに愛でることができるのが、お馬さんの楽しみです。
彼ら、彼女らが出走できるレースは馬齢、性別、獲得している賞金額などによって区別されておりますが、その頂点を成すのが毎年初夏の季節に行われる「東京優駿」、通称「日本ダービー」です。
今日はそれにまつわる言の葉を。
初めてリアルタイムで見たダービー馬は、1994年のナリタブライアンだった。
一頭だけ違う生き物が走っているかのように、大外を突き抜け圧巻の5馬身。南井克巳騎手の剛腕がよく映えた。
数えればそこから26頭のダービー馬の誕生を見てきた。
あと何頭見ることができるのか。
そのためには、
節制して、
適度な運動をして、
酒と煙草を控え、
過食に注意して、
・・・することも大事だけど、
楽しいことをただ重ねていくこと。
うん、きっとそうだ。
第84回、日本ダービー。
全てのホースマンの夢は、2400m彼方に。
2017.5.28
オリンピックやワールドカップは4年に1回。
日本ダービーは1年に1回。
けれど、ダービーは年齢制限があります。その年に満3歳を迎えるサラブレッドしか出走することができません。一生の中で出走できるチャンスは一度きり。
2016年では年間約6,800頭が産まれる中で、ダービーに出走することができるのは、わずか18頭。
そしてその中で勝ち馬の栄誉を得ることができるのは、ただ1頭。
ダービー馬のオーナーになることは、
一国の宰相になるより難しい
とはイギリスのウィンストン・チャーチル元首相の言ですが、あのチャーチルをしてそのように述べているのがダービーです。
そんなダービーが終わると、祭りの跡の寂寥感から、あと生きているうちに何回見られるのか、と感傷的になることがあります。けれど、「あと何回見られるか」よりも、「今、この時間を楽しむ」ことが大切なような気がします。
次のダービーまでの一日一日を愛でながら、楽しみながら歩いていく。
そんな歩き方ができたら、何十回もダービーを見るのと同じように素晴らしいように思えるのです。
さて、お客さまにとっての「ダービー」はなんでしょうか。
ぜひそれを愛でながら、
どうぞごゆっくりおすごしくださいませ。