大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

鳥に引かれて、熱田神宮参り。

冬晴れの日、熱田神宮を訪れると、参道に鳥が。

f:id:kappou_oosaki:20201217171216j:plain

トコトコと、私を導くように。

「牛に引かれて、善行寺参り」という説話がある。

信濃の国の老婆が、洗濯物をひっかけていった牛を追いかけていくうちに、日が落ちて真っ暗になってしまった。
さて困ったと思っていると、善行寺の仏さまの光明が輝き、老婆を導いてくれた。
老婆の心に信仰心が宿り、その後信心深く暮らし、極楽へ往生を遂げた、という説話だ。

牛に引かれて、ではないが。
そんな心持ちで参道を歩く。

f:id:kappou_oosaki:20201217171100j:plain

冬の朝の陽射しは、やさしく、また気高く。

もうすぐ冬至を迎える、最も日が短い時期。

それだけに、日の出ている時間は貴重で、その暖かさに身を委ねたくなる。

f:id:kappou_oosaki:20201217171226j:plain

銀杏も、真っ赤に色づいて。

この寒さの中にある赤は、不思議とその風景に合うように感じる。

f:id:kappou_oosaki:20201217171207j:plain

鳥に引かれて。
そんな参拝も、いいものだ。

ちょうど「こころの小径」が開く時間だったので、そちらにも足をむける。

f:id:kappou_oosaki:20201217171112j:plain

参拝を終え、熱田の神さまにもう一度頭を下げる。

あの鳥は、やはり神さまだったのだろうか。
そんなよしなしごとを思いながら、神宮を後にする。