大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

冬至を過ぎて。変わりゆくもの、変わらないもの。

時節は「大雪」から「冬至」に移りました。

陰極まりて、陽となす。

寒さはこれから本番ですが、日の長さは冬至を境に、少しずつ少しずつ長くなっていきます。

雪解けや東風、あるいは草木の芽吹きなど、目に見える形での春の訪れはまだまだ先ですが、すでにその春へ見えない部分で切り替わってはいるようです。

一日が、昼と夜を繰り返すように。

月が、朔と望を繰り返すように。

潮が、満ち引きを繰り返すように。

植物が、萌芽から開花、そして種子へとめぐるように。

あらゆるものはひとつながりに、そのめぐりを繰り返していきます。

それは、いくつもの車輪のように。

くるくると回りながら、どこかへ行ったかと思えば、また同じ場所へ戻ってくるようです。

車輪は幾度も回り続けますし、その表面はものすごい速さで動いていたりします。

けれどもその中心にある軸は、ずっと動かずにいます。

季節はめぐりゆけど、そこに変わらないものを見つめるのも、また趣深いものです。

変わりゆくもの、変わらないもの。

冬至を過ぎて、少しずつ伸びていく陽の長さ、その力を感じながら。

あわてずゆっくりと、歩いていきたいものです。

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冬至の日の朝、やわらかな陽光。陰から陽へと。